雪の日に駐車するときはワイパーを立てたほうがいい?立てないほうがいい?【クルマ豆知識・2023年版】

■ワイパーの凍結やモーター故障を防ぐ

雪が積もったクルマのワイパー
スキーなどに行くとワイパーを立てたクルマを見かけますが…

スキー場の駐車場や降雪地などでワイパーを立てた状態で停車しているクルマをよく見かけます。これには理由があることをご存じでしょうか。スキー場などに限らず、が降る日にはワイパーを立てておいたほうがよい理由を紹介しましょう。

●ワイパーそのものを守る

まずワイパーを立てたほうがよい理由として挙げられるのは、ワイパーそのものを守るためです。積もった雪の重みによってワイパーそのものが折れてしまうこと。そして、雪が積もった状態でワイパーを動かしてしまうと、ワイパーを動かすモーターやギアに負荷が掛かって壊れてしまうことがあるからです。万が一、モーターや内部機構を壊してしまうと高い修理代が必要になります。

●雪掻きを楽にする

もうひとつは、雪掻きを簡単にするためという理由があげられます。雪掻きする際に、ワイパーを立てておかないとワイパーに負荷を掛けないように注意しながら作業をしなければなりません。そうなると、立てておく以上に手間と時間が掛かってしまいます。

雪が積もったクルマのワイパー
この状態でワイパーを作動させるとモーターに過剰な負荷がかかります
雪が積もったクルマのワイパー
極度の冷え込みによってワイパーゴムがガラスと固着してしまうこともあります

また、雪が降るということは、気温が3度を下回るほど低くなっています。フロントガラスとワイパーのゴムの部分であるブレードは密着しているため、こういった状況下でワイパーを立てておかないと、雪が降るとガラスとゴムの間に雪が挟まり、溶けた水分が冷やされて凍ってしまいます。

フロントガラスは放射冷却によって冷やされて凍っており、ガラスとワイパーのゴムの部分が貼り付いてしまうのです。そのような状態でワイパーを動かすとゴムが摩擦でちぎれてしまう可能性があります。ゴムがちぎれてしまうと、普通の雨もキレイに拭けないようになり、視界が確保できなくなり非常に危険です。

●お湯をかけるのは厳禁。デフロスターで内側から溶かす

続いて、放射冷却や雪などによって凍ったフロントガラスの解氷の仕方を紹介しましょう。急いでいるからといって絶対にやってはいけないのが熱湯をかけること。ガラスは急激な温度変化に弱いため、熱湯を掛けると割れてしまう可能性が高いからです。

クルマのデフロスタースイッチイメージ
エアコンのデフロスターを作動させて内部からガラスを温めて解氷します
凍ったクルマのフロントウィンドウ
雪が積もったガラス面に熱湯をかけるのは絶対ダメ!

もし、雪が積もっている場合はまず雪掻きをしてください。フロントガラスを解氷させるには、まずエンジンを掛けてエアコンのデフロスターを全開にします。続いて、溶けてきたら、ワイパーをスタート。もし、お風呂の残り湯ぐらいのぬるま湯があればそれをフロントガラスに掛けるのもありです。

また、カー用品店などで販売している解氷スプレーを使用すれば、瞬時に溶けるので時間も短縮できます。1000円ぐらいで購入できますので、備えておくと重宝するかもしれません。

●豪雪では立てないほうがいい場合も

雪が積もったクルマ
豪雪の場合はワイパーが折れてしまうのを防ぐため立てておかないのも選択肢です

ただし、豪雪が予想される場合は立てないほうがいい場合もあります。

立てたワイパーや周辺に大きな雪が積もり、強風などでワイパーが折れてしまう可能性や、見えなくなるほど積もってしまうと、屋根から雪を降ろすとき、忘れてしまってワイパーを曲げてしまう可能性も考えられます。

また、屋根から雪が落ちてくるような場所では、立てたワイパーに雪が落ちると、ワイパーだけでなくフロントガラスまで傷付けてしまう可能性もありますので、大雪のときには、駐車位置にもご注意下さい。

●ワイパーが立たない?そんなときは・・・

雪が積もったクルマのワイパー
コンシールドワイパーなどそのままではワイパーを起こせない車種もあります

最近は、ワイパーを立てようとするとエンジンフードにアームが引っかかってしまう「コンシールドワイパー」と呼ばれるタイプを採用しているクルマが存在します。

これは、すっきりとした見た目を演出するだけでなく、高速走行時などの風切り音の低減、空気抵抗軽減による燃費向上なども見込んだ設計です。

このタイプはこれまでのようにアームをぐいっと持ち上げるだけではワイパーが立てられないので、注意が必要です。操作方法は車種によって異なりますが、「手動でワイパーを引き出してから持ち上げる」、あるいは「イグニッションスイッチをOFFにしたあと、●秒以内にワイパースイッチを●回操作するとワイパーが自動的に出てきて止まる」など、正しい手法が各車両の取り扱い説明書に明記されていますので、事前に確認しておきましょう。

萩原文博

※2022年1月4日の記事を2023年1月24日に追記・再編集しました。

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この記事の著者

萩原 文博

萩原 文博 近影
クルマ好きの家庭教師の影響で、中学生の時にクルマ好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、クルマの魅力だけでなく、クルマに関する情報を伝えられるように日々活動しています!