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●BEV以外の好印象ベスト5:第2世代e-POWER+e-4ORCEの生み出す走りは圧巻!
それでは2022年印象に残ったBEV以外の5台を紹介します。
まずはスズキアルト。車両本体価格100万円以下のグレードを設定している軽自動車のベーシックモデルながら、高いボディ剛性による安定感抜群の走行性能に加えて、充実した運転支援システムによって国産車が底上げされたように感じました。
ベーシックモデルでも運転支援機能が充実したアルトの存在は、公共交通機関が脆弱な地域の人にとっての大切な交通手段となるだけでなく、免許返納を少しでも延ばせる救世主と言えるでしょう。
続いてはトヨタシエンタです。
先代モデルは運転支援機能面でライバル車のホンダフリードに大きく水を開けられていました。しかし2022年に登場した現行モデルは安全性能だけでなく、TNGAプラットフォームを採用し、走行性能も向上。安定感の高い走りはリアシートに乗るお子さんも安心できることでしょう。
新車の納期が長期化していますが、待ってでも乗りたいモデルだと言えます。
ある意味2022年に乗ったクルマの中でインパクトが強かったのが、ケータハム170Sです。スズキ製の660ccターボエンジンを搭載したスポーツカーで、運転するドライバーにもスポーツを求めるクルマです。
都内を走るとなかなかハードなクルマでしたが、電子デバイス満載の時代に素のクルマの動きを味わえるクルマという貴重な存在と言えるのではないでしょうか。
そしてフォルクスワーゲンゴルフR。ゴルフRは12月に乗ったばかりということもありますが、とにかくRパフォーマンストルクベクタリングが衝撃的。簡単に言うと、後輪の左右のトルク配分を最適化するシステムで、箱根のタイトなコーナーを走ると異次元の旋回性能を発揮してくれました。
今回試乗時間が短かったので、今度はロングドライブしたいと思わせるクルマでした。
最後に2022年最も印象に残ったクルマが日産エクストレイルです。抜群の静粛&加速性能を発揮する1.5VCターボを採用した第2世代のe-POWERユニット。そして安定感の高い走りを提供する4輪駆動システムのe-4ORCEの組み合わせは国産ミドルクラスSUVではベストバイと思っています。
19インチと20インチ装着車どちらも試乗しましたが、個人的な好みは20インチタイヤを装着したオーテックです。制御が進化したプロパイロットを使用すれば、大阪までドライブしても疲れ知らずの、“ブラボー!!!”なクルマです。車庫に入れば、真剣に買い替えたい!と思いました
2023年も新型トヨタプリウスが登場する予定ですし、BYDはATTO 3をはじめ3モデル導入予定です。100年に一度の変革期を迎えている自動車業界。来年もペースを落とさず様々なクルマに触れて、情報を発信してきたいと思っております。
(文、写真:萩原文博)