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■KINTOの対象グレードのUに1.8L、GとZは2Lのハイブリッドシステムを搭載?
2022年11月16日、ワールドプレミアされた新型トヨタプリウス。「Hybrid Reborn」をコンセプトに感性に響くスタイリッシュなデザイン、そして第2世代TNGAプラットフォームや第5世代ハイブリッドシステムを採用し、エモーショナルなモデルへと進化しています。
プロトタイプによるメディア向け試乗会もすでに行われており、多くのジャーナリストから高い評価を受けているのはご存じのとおり。
新型プリウスは、12月末からディーラーで予約が開始され、今回装備表を入手することができましたので、グレードによる装備の違いなどを詳しく紹介したいと思います。
グレード構成は、最上級グレードがZで、価格順にG、Uとなっています。資料を見る限りUはKINTOの対象グレードと書かれており、搭載するパワートレインはUが1.8Lハイブリッド。GとZには2Lハイブリッドシステムを搭載していると思われます。また、Zに遅れて販売されるPHEVが設定されると考えられます。
駆動方式においては全グレードで2WD(FF)とE-fourと呼ばれる4WDが用意されるのは、先代モデルと同じとなっています。それでは主要装備を見てみましょう。
まずは外観からです。全グレードでBi-Beam LEDヘッドライト+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプ+LEDデイライトが標準装備されています。
LEDアクセサリーランプはZのみ標準装備となり、リアフォグランプは4WD車に標準装備、2WD車はオプション設定となります。
フロントグリルは4WD車にはグリルシャッターが標準装備となり、2WD車は全車オプション設定となります。
そしてフロントロアグリル、リアバンパーロア、センターピラーガーニッシュ、ホイールアーチモールディングは最上級グレードのZは艶ありブラック塗装を採用。そのほかはブラック塗装となり、フロントロアグリルはグレーメタリック塗装とのツートーンカラーとなります。
フードサイレンサーは、ZとGに標準装備され、全車に標準装備される室内、エンジンルームのダッシュサイレンサーはZのみ上級仕様が採用されています。
利便性の高いパワーバックドアはZのみ標準装備され、手動サンシェード付きパノラマルーフはZのみにオプション設定となります。
装着されるタイヤはUが195/60R17&17インチアルミホイール(樹脂フルキャップ・ダークグレーメタリック+マットブラック塗装)が標準装備。ZとGは195/50R19&19インチアルミホイール(切削光輝+ダークグレーメタリック)を標準装着し、195/60R17&17インチスチールホイールをオプション設定しています。
また、走行性能を向上させるフロントパフォーマンスロッドはZとGに標準装備。スタビライザーは全車フロントに装着され、リアはZとGのみ装着されています。
ピアノブラック塗装されたLEDサイドターンランプ付きオート電動格納式リモコンドアミラーは、Zはヒーター・ブラインドスポットモニター・パノラミックビューモニター・運転席アスフェリカルミラー付きが標準装備となり、GとUにオプション設定となります。
Gはヒーター・ブレアインドスポットモニター付きが標準装備となり、Uはヒーター付きが4WDの標準、2WDは追加機能なしのベーシックタイプが標準装備となり、ヒーター付きがオプション設定となっています。
フロントドアガラスは、ZはスーパーUVカット&IRカット機能・撥水機能付・遮音性(合わせガラス)が標準装備となり、GとUの4WD車はUVカット機能・撥水機能付グリーンガラス。GとUの2WD車はUV機能付グリーンガラスが標準装備となり、UVカット機能・撥水機能付グリーンガラスがオプション設定となります。
雨滴感応式フロントオートワイパーはZグレードのみ標準装備。インナーミラーは自動防眩タイプをZは標準装備し、GとUは防眩タイプ。デジタルインナーミラーはZのみオプション設定されています。外観の主要装備だけ見ても、ZとG、Uではかなり違いがあるように感じます。
●運転支援機能はZグレードにしか装着できない装備が多数あり
続いて安全装備です。予防安全パッケージの「Toyota Safety Sense」は全グレードに標準装備となっていますが、緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)+フロントクロストラフィックアラート(FCTA)+レーンチェンジアシスト(LCA)はZのみ標準装備となり、Uにオプション設定されているものの、Gは設定なしとグレードによって異なります。
また、ブラインドスポットモニター(BSM)+安心降車アシスト(SEA)+後方車両接近告知+周辺車両接近時サポート(通報提案機能)+後方車両への接近警報+セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中衝突対応)はZとGが標準装備となり、Uはオプション。さらにZには周辺車両接近時サポート(録画機能)がオプションで設定されています。
パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)は全グレード標準装備となっていますが、パーキングブレーキサポート(後方接近車両)、(後方歩行者)はZとGが標準装備でUはオプションとなります。
駐車する際に便利なパノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)はZに標準装備され、そのほかはオプション設定。そしてトヨタチームメイト(アドバンストパーク)リモート機能付+パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)はZのみ標準装備となります。
また、前後方のドライブレコーダー、ITSコネクトはZのみオプション設定となっており、予防安全面や駐車・走行支援の装備ではグレード格差が大きくなっています。
●電動パワーシート、12.3インチのディスプレイはZのみ採用されている装備
最後にインテリアです。シート表皮はZが合成皮革、Gが上級ファブリックそして、Uはファブリックが標準装備となり、Uに上級ファブリックがオプション設定されています。
運転席除電スタイライジングプラスシートと3段階の温度設定機能が付いた前席シートヒーター機能はZとGに標準装備となり、Uはオプションとなっており、上級ファブリックとのセットオプションと言えるでしょう。さらにZには前席シートベンチレーションが装備され至れり尽くせりです。
フロントシートは、Zのみ運転席8ウェイパワースポーティシートを標準装備し、運転席シートポジションメモリー(2メモリー付)、運転席オートスライドドアアウェイ、電動ランパーサポート機能も採用されています。
またZグレードは、ナノイーXやワイヤレス充電器機能も標準装備。そして標準装備されるディスプレイオーディオは、Zが12.3インチディスプレイを採用し、GとUは8インチディスプレイが標準装備となります。さらにZのみオプションでディスプレイオーディオPlusが設定されています。
ETC2.0ユニットはZとUが標準装備となり、Gはオプション。イモビライザーシステム+オートアラームの盗難防止システムは全車標準装備となっています。そして車両を手放す際に、プラス査定となるスペアタイヤはZとGのみオプション設定となっています。
新型プリウスの外観、内装、安全装備の3点でグレードで比較してみましたが、かなりグレードによる装備差が大きくなっているのが特徴です。
Gグレードを選んでZグレードに近づけようとしてもオプション設定が限定されており、それは不可能なように見えます。
ハイブリッド車のプリウスの最上級グレードのZの車両本体価格は370万円となっていますので、装備面で比較すると、このグレードを購入するのが最もバリューが高く、自分の好みに仕上げることができるのではないでしょうか。個人的には新型プリウスを購入するならZの一択と言えます。
(文:萩原文博/写真:トヨタ自動車)