「ナナサンカレラ」がルーツ。ポルシェ「911 GT3ツーリング」、初の大幅改良でデザイン刷新

■現行型より際立つ、垂直要素を備える巨大リアディフューザー確認

ポルシェは現在、「911」に設定される派生スポーツモデル「911 GT3ツーリング」改良型を開発中ですが、その市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。

ポルシェ 911 GT3 ツーリング_001
ポルシェ 911 GT3 ツーリング 改良型プロトタイプ スクープ写真

911 GT3ツーリングは、1973年の911カレラRS・通称「ナナサンカレラ」を元祖としたスポーツモデルで、派手なエアロパーツを持たないツーリングの人気を博しています。

現行型は2021年6月にデビュー、これが初の大幅改良となります。

ポルシェ 911 GT3 ツーリング_014
ポルシェ 911 GT3 ツーリング 改良型プロトタイプ スクープ写真

凍てつくスウェーデン北部で捉えたプロトタイプは、欺瞞的(ぎまんてき)なクラッディングでリアバンパーやリアスポイラー、バンパーのコーナーベントなど、最終デザインをカモフラージュしています。

しかし、現行型より際立つ垂直要素を備える巨大リアディフューザーを隠すことは出来なかったようです。

フロントエンドでは、見た目に変化は見られないほか、後部では円形デュアルエキゾーストパイプハイプなどはまだ着手されていません。ですが開発は初期段階のため、今後新設計されたプロダクションコンポーネントが装着され、最終的には同じく現在開発中の「911 GT3」と同じ変更がなされると予想されます。

インテリアでは、ポルシェ新ラインアップが装備する予定の新しいデジタルインストルメントクラスター、およびデジタルスクリーンを搭載、改良型で最も重要な変更の一つとなるでしょう。

現行型パワートレインは、4.0リットル水平対向6気筒エンジンを搭載、最高出力は502ps・最大トルク469Nmを発揮しますが、これがキャリーオーバーされるかどうかは不明です。現在同ブランドは、パフォーマンスに重点を置いたハイブリッド911を導入する計画があり、その影響も考慮するべきでしょう。

911 GT3ツーリング改良型のデビューは早くても2023年秋以降と予想されます。

(APOLLO)

この記事の著者

APOLLO 近影

APOLLO

アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
続きを見る
閉じる