ダイハツの軽トラ「ハイゼットトラック」が史上初の快挙!乗用車たちを打ち負かしカラーデザイン賞を受賞。特別賞はホンダの大型バイク「HAWK11」

■アイスグリーンなど3カラーがアワードを受賞

日本流行色協会(以下、JAFCA)は、12月13日〜14日、優れたモビリティのカラーデザインを顕彰する「オートカラーアウォード2022」を実施し、ダイハツの軽トラック「ハイゼットトラック」がグランプリを獲得したことを発表しました。

ダイハツのハイゼットトラックがオートカラーアウォード2022
オートカラーアウォード2022のグランプリに選ばれたハイゼットトラックのカラー

オートカラーアウォードは、1998年から20年以上続く、歴史あるクルマのカラーデザインの賞ですが、軽トラックがグランプリを取ったのは今回初めて。ノミネート数11社13モデルの中から、見事に大賞に選ばれたのです。

また、特別賞は、ホンダの大型バイク「HAWK11(ホークイレブン)」が獲得しています。

●ロングセラーの軽トラがハイゼットトラック

今回グランプリとなったハイゼットトラックは、1960年にダイハツ初の軽四輪車として誕生した「ハイゼット」シリーズのなかでも、農業などの1次産業から建設業、配送業など、幅広い業種のユーザーに「働く相棒」として親しまれているロングセラーモデルです。

兄弟車の「ハイゼット カーゴ」「アトレー」と共に2021年12月にフルモデルチェンジを受けた現行モデルでは、商用車で初めて「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を展開。

プラットフォームを一新するとともに、FR用CVTを軽商用車として初採用し、燃費や静粛性、発進性などの基本性能を向上させていることが特徴です。

また、最新の予防安全機能「スマートアシスト」を採用することで、高まる安全・安心へのニーズにも対応。

ダイハツのハイゼットトラックがオートカラーアウォード2022
ダイハツ・ハイゼットトラック(ファイアークオーツレッドメタリック)

特に、ハイゼットトラックでは、従来から定評がある広い荷台スペースと室内スペースはそのままに、誰でも使いやすい快適装備も採用していることも注目点です。

電子カードキーを携帯していれば、リクエストスイッチを押すだけでドアを施錠・解錠できるキーフリーシステムや、ボタンを押すだけでエンジンのスタート・ストップができるプッシュボタンスタートなど、充実した装備が光ります。

今回受賞したカラーは、エクステリアがアイスグリーン、ファイアークオーツレッドメタリック、オフビートカーキメタリックで、インテリアにブラックを採用した仕様(3台でノミネート)です。

特に、アイスグリーンは、従来の仕事クルマにはない、ちょっとおしゃれな雰囲気がありますよね。

ちなみに、受賞したダイハツは以下のようなコメントを発表しています。

ダイハツのハイゼットトラックがオートカラーアウォード2022
ダイハツ・ハイゼットトラック(オフビートカーキメタリック)

「ダイハツ・ハイゼットは、誕生から60年。
田んぼのあぜ道から下町の路地まで、ニッポン隅々を駆け巡る“仕事の相棒”として走り続けてきました。
近年では働くクルマの枠を超えて、お買い物などいつもの日常でも、たくさんのお客様にご愛用いただいています。

これからも、日本を支えてくださっている方々にとって一番近い存在であるために最も大切にしたのは『お客様の生の声』。

これからのハイゼットに求められていることにまっすぐ向き合って辿り着いた〈“はたらく”を快適にすることを考え抜いたインテリア〉と〈商用の枠組みを超えた仕事と暮らしをもっと楽しく彩るボディカラー〉に込めた想いをお伝えします!」

ちなみに、オートカラーアウォードで軽トラックがグランプリとなったのは、前述の通り、ハイゼットトラックが初です。

ダイハツのハイゼットトラックがオートカラーアウォード2022
ハイゼットトラックのインテリア(ブラック)

従来は、たとえば、1998年の第1回ではトヨタ「ハリアー」(スパークリングゴールドメタリック)、翌年の第2回はトヨタ「ヴィッツ」(ペールローズメタリックオパール)、2000年の第3回はマツダ「ロードスター」(クリスタルブルーメタリック)など、主に乗用車が受賞。

前回開催された2021年の第23回でも、レクサス「LS500h/LS500」(銀影ラスター)と日産「アリア」(アカツキとミッドナイトブラック)が受賞するなど、高級車も多いイメージです。

もちろん、商用車でも、2018年にホンダの軽商用バン「N-VAN」(ガーデングリーン・メタリックとブラック)が受賞していますので、グランプリ受賞例はないわけではないのでが、軽トラックのカラーが最優秀賞に選ばれた例はありませんでした。

なお、ハイゼットトラックの価格(税込)は90万2000〜145万2000円です。

●ホンダ・HAWK11が特別賞

一方、今回、特別賞に選ばれたのは、ホンダが2022年9月に発売した大型ロードスポーツ「HAWK11」です。

ダイハツのハイゼットトラックがオートカラーアウォード2022
ホンダ・HAWK11

1100ccの2気筒エンジンを搭載し、ネオレトロなスタイルを持つのがこのモデル。経験豊かなベテランライダーをメインターゲットとし、新たな価値観と充実したバイクライフを提案する日本市場向けの大型モーターサイクルです。

主な特徴は、1960年代に一世を風靡したカフェレーサーと呼ばれるカスタムバイクのスタイルを採用していること。クラシカルな雰囲気を醸し出しながら、現代風なテイストも採り入れたネオレトロと呼ばれるジャンルに属します。

外観では、先端が前方へ大きく伸びた一体成型FRP製フロントカウルと、丸目一灯ヘッドライトをマッチングさせることで、ビンテージバイク風のテイストを演出します。

また、ダイレクトなスロットルレスポンスに寄与する「スロットルバイワイヤシステム(TBW)」、走行状況や好みに合わせてあらかじめ設定された出力特性を選択できる「ライディングモード」、前輪の浮き上がりと後輪スリップを緩和する「Hondaセレクタブル トルク コントロール(HSTC)」など、先進の電子制御システムも採用。

ダイハツのハイゼットトラックがオートカラーアウォード2022
HAWK11のフロントカウル

これらにより、スポーティながら高い安全性も両立した走りが味わえます。

今回、特別賞を受賞したカラーは、パールホークスアイブルー。陰影の深いブルーを基調にロケットカウルを縁取るシルバーのアクセントが印象的なカラーです。

ちなみに、ホンダとしてオートカラーアウォードの特別賞の受賞は、2016年「NSX」以来の2度目。ホンダの2輪車では初の受賞となるそうです。

なお、HAWK11の価格(税込)は139万7000円です。

(文:平塚直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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