電車が超接近して通過する鉄橋を体感してみよう!

■鉄橋の脇に歩道が!?

電車と人が一緒に渡ることができる鉄橋というのは、それほど多くありません。その中でも、電車との距離が1mほどしかないことで有名なのが、第一吾妻川橋梁です。

第一吾妻川橋梁
第一吾妻川橋梁

第一吾妻川橋梁は、群馬県渋川市のJR吾妻線・祖母島〜小野上間の吾妻川に架かる長さ約150mの鉄橋です。

吾妻川の右岸(南側)には祖母島駅があります。左岸(北側)には国道353号線が通っているのですが、この鉄橋を挟んだ約6.5kmの区間に道路の橋はありません。

第一吾妻川橋梁と小野上地区の位置関係(ⒸGoogle)

左岸からクルマなどで最寄りの小野上駅に行くとなると、国道を西へ約3.4km移動しないといけません。

しかし、第一吾妻川橋梁を渡れば、祖母島駅までは約750mの距離となり、徒歩でも行くことができます。

そのためなのかは分かりませんが、この歩道は市道3号線という立派な公道となっています。起点は左岸の国道353号線側で、市道と起点を占める標識も建っています。ただし、公道ではありますが、車両の通行禁止となっているので、実質的に歩道です。

●撮り鉄にも絶好な接近ポイント?

市道3号線の起点を示す標識

では、実際に行ってみましょう。市道3号線は起点から吾妻線の築堤の脇を鉄橋へ向けて真っ直ぐ登っていくのですが、とても公道に見えません。

むしろ不法侵入ではないかという罪悪感さえ生まれてきます。

鉄橋へ続く市道3号線

第一吾妻川橋梁に到達すると、さらに不安が高まります。たしかに道路と線路の間に柵はありますが、見た感じは鉄橋をメンテナンスするための作業用通路です。

しかも何ヶ所かは鎖で仕切られている場所があり、実際にメンテナンスで利用していることは明白です。

左岸から見た第一吾妻川橋梁の歩道

しかし、右岸側からベビーカーを押したお母さんが普通に鉄橋を渡って行くのを見て、やっと生活道路なんだと言うことを理解することができました。

鉄橋を渡る地元の人

右岸側は線路と並行した道路につながっていました。こちら側の入口には車両通行禁止の看板があるだけでしたが、やっぱり初めての人は躊躇するのではないでしょうか。

右岸側の鉄橋入口

鉄橋を取材中にちょうど電車がやって来ました。鉄橋の中程でカメラを構えていたのですが、警笛を鳴らされることもなく、普通に通過していきました。それにしても電車が近い!

第一吾妻川橋梁を通過する電車
なかなか見られない光景を体験することができます

この第一吾妻川橋梁に行くには、国道353号線沿いにある「道の駅おのこ」がオススメ。ここから数分で行くことができます。

「道の駅おのこ」

「道の駅おのこ」には地元のリンゴを使ったアップルパイや田舎まんじゅうなどを販売しているので、休憩を兼ねて立ち寄るのがいいでしょう。

(ぬまっち)

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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