1900馬力の超ハイパワーEVがついに納車へ。3億超えのピニンファリーナ製スーパーカーってどんなクルマ?

■アウトモビリ ピニンファリーナが放つEVスーパーカーが納車スタート

アウトモビリ ピニンファリーナのパー・スヴァンテッソンCEOとバッティスタ2台
アウトモビリ ピニンファリーナのパー・スヴァンテッソンCEOとバッティスタ

2018年に独立したアウトモビリ ピニンファリーナの第1弾プロダクト、「バッティスタ」の納車がいよいよスタートしました。

世界限定150台、車両価格220万ユーロ(約3億1500万円)、全車がビスポーク&ハンドビルドと、とにかくすべてが規格外のEVハイパーカーです。

その最初の2台が、2022年10月に北米のオーナーの元へ到着しました。

●2秒以下で100km/hに到達

アウトモビリ ピニンファリーナが、2019年3月のジュネーブショーで世界初公開したのが「バッティスタ」。車名はもちろん、カロッツェリア・ピニンファリーナ創業主の名前からとったもの。まさしく会社にとって非常に重要な、記念碑ともいえるモデルなのです。

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタ。サイドビュー。ドア開
北米へ最初に納車されたアウトモビリ ピニンファリーナのEVハイパーカー、バッティスタ

バッティスタは、100%電気で走るピュアEVスーパーカー。最高出力1900hp/最大トルク2340Nmという怒涛のパフォーマンスを掲げる同車は、各ホイールにモーターを搭載する4WDで、2秒足らずで100km/hに到達する圧倒的な加速能力を誇ります。

搭載するバッテリーは120kWhの大容量で、航続距離も最長476km(WLTPモード)を標榜。生産台数は150台限定で、イタリア・カンビアーノのファクトリーで1台1台がハンドビルドされています。

●すべてのバッティスタがオーダーメイド

北米へ最初に納車されたアウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのコクピット
北米へ最初に納車されたアウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのコクピット

スーパーカーとはいえ、EVならではの持続可能性を重視した作りになっているのもバッティスタの特徴。

シートレザーをオリーブの葉でなめしたり、レザーやウッドの端材を無駄にせず、切れ端を組み合わせて新しい装飾パーツを作り出すなど、環境に配慮したものづくりを徹底している点は今どきのスーパーカーならではです。

北米へ最初に納車されたアウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのキャビン
北米へ最初に納車されたアウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのキャビン

2億円超えの超高級車ということで、100%がビスポーク(オーダーメイド)で作られるバッティスタ。今回、西海岸のプライベートオーナーの元に届いた最初の個体は、シルバーとカーボンファイバーを基調に、赤のアクセントを加えた印象的な仕上がり。

インテリアもエクステリア同様に、シルバー×レッド×カーボンでスーパースポーツらしいムードを演出。鍵ももちろん特注で、ブラッシュド加工を施した本物のアルミニウムをデザインとして採り入れています。

●トランクにぴったり収まる専用バッグも

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタ。専用ラゲージコレクション
アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタ。専用ラゲージコレクション

今回の車両の製造に携わった職人は10名。大量生産モデルでは考えられない、1250時間というタクトタイムを費やして完成したといいます。

なお、次にラインオフ予定のバッティスタは世界にたった5台のみという特別仕様車“アニバーサリオ”。こちらは塗装も手仕上げとなるため、さらにおよそ100時間は余計にかかるということです。

バッティスタのラゲッジスペースにぴったり収まる専用のバッグコレクションも用意されています。自動車以外に家具や家電など幅広い工業デザインを手掛けるピニンファリーナらしく、大型のホールドオールからキャビンバッグ、シューズ用バッグ、スーツバッグまで、それぞれに端正なプロポーションが与えられています。

●バッティスタ仕様の特別なトゥールビヨンは約4200万円

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのために作られたボヴェ製トゥールビヨン。文字盤
アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのために作られたボヴェ製トゥールビヨン

また、バッティスタの登場を記念して、スイスの名門時計メーカー「ボヴェ」は特別なトゥールビヨンを製作・販売しています。使用するほとんどすべての部品は、スイス・トラムランにある自社工場製。バッティスタ同様、職人がひとつひとつ時間をかけてハンドビルドで組み上げます。

この特別なトゥールビヨンは90本限定で、1本28万5000フラン(約4200万円)。規格外の価格というのも、バッティスタとの共通点といえるようです。

(三代 やよい)

この記事の著者

三代やよい

三代やよい 近影
自動車メーカー勤務後、編集・ライティング業に転身。メカ好きが高じて、クルマ、オートバイ、ロボット、船、航空機、鉄道などのライティングを生業に。乗り継いできた愛車は9割MT。ホットハッチとライトウェイトオープンスポーツに惹かれる体質。生来の歴女ゆえ、名車のヒストリーを掘り起こすのが個人的趣味。