「プリウス」がフルモデルチェンジでスポーティな4ドアクーペに大変身?

■ハイブリッドシステム一新でWLTC燃費40km/Lに肉薄

現行の4代目プリウス

1997年12月に世界初となる「量産ハイブリッド自動車」として誕生した、トヨタを代表するハイブリッドカー「プリウス」。

早いもので、そんな同車もまもなく誕生から25年が経過しようとしています。現行モデルは4代目で、2015年12月に登場。2018年12月のマイナーチェンジを経て、今年で丸7年を迎えることから、巷では次期モデルへの関心が高まっています。

現行モデルはTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)を採用した第1号で、ボディのねじり剛性が先代モデル比で約60%向上。高剛性ボディやダブルウィッシュボーン式リヤサスペンションの採用などにより、走る楽しさや快適性を追求するとともに、WLTCモードで27.2~32.1km/Lの低燃費を実現。

●早々に現行モデルの受注をストップ

現行の4代目プリウス

そうしたなか、販売店では今夏の騒音・排ガスに関する法規対応に備え、早々に現行プリウスの受注をストップしました。

半導体不足により生産に支障をきたしている状況のなか、フルモデルチェンジまでに多数抱えるバックオーダーを捌くための処置とみられ、販売店では次期プリウス登場までの約半年間に渡って、新たに販売するクルマが無いという状況が続いているようです。

●新型プリウスは「スポーティ」へシフト

各種情報によると、次期プリウスの登場は2022年12月下旬~2023年初旬と予想され、外観的にはグッと車高が低くなっている模様。これはWLTCモード燃費で40km/Lに迫るべく、現行の車高(1,470mm)を50~60mm程度下げて空気抵抗を減らすのが目的とみられます。

次期プリウスのサイドビュー(筆者予想)

全幅(1,760mm)、ホイールベース(2,700mm)については現行モデル比で拡大しているようで、スポーティさが強調される見込み。

次期プリウスのフロントマスク(筆者予想)

フロント廻りは先頃デビューした新型「クラウン クロスオーバー」やbZ4Xにも通じる先進的なフロントマスクを採用。

サイドビューは6ライトウインドウを継承しつつ、スッキリとした飽きがこないクーペスタイルになっているようで、リヤ廻りには細幅LEDランプを採用するなど、若返りを図る模様。

●最新版の「GA-C」プラットフォームに刷新

プラットフォームについてはTNGAのGA-Cを継続採用するようですが、ノア/ヴォクシーへの採用で熟成が進んでおり、第5世代のハイブリッドシステム搭載と相まって、動力性能が大幅に向上している模様。

熟成が進んだTNGA「GA-C」プラットフォーム

1.8L直4エンジン+モーターに加え、従来比で30%小型化&出力が15%向上した新開発リチウムイオンバッテリーとの組み合わせにより、WLTCモード燃費が23%程度向上する見込みで、40km/Lに迫る可能性がありそうです。

サスペンションについては前ストラット、後ダブルウィッシュボーンを継承。スポーティなフォルムに相応しいハンドリング性能を獲得している模様で、モーターやバッテリーの性能向上と相まって、心地良い加速と優れた燃費性能を高次元で両立させている模様。

安全面では、最新機能を採用した先進運転支援システム「トヨタセーフティセンス」を標準装備。

●新型プリウスの先行予約開始時期は?

次期プリウスのサイドビュー(筆者予想)

次期プリウスの先行予約は11月下旬に開始される模様で、乗換えを予定している場合は人気モデルの納車が大幅に延びている状況から、納期遅延の要因となるグレードやオプション類の装着を避けるなど、販売店との連携を密にする必要がありそうです。

気になる車両価格は290万円(FF)~380万円(E-Four)の範囲で設定される見込みで、PHVについても同時に一新される可能性があることから、フルモデルチェンジに向けた今後の動きが大いに注目されます。

Avanti Yasunori

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【関連リンク】

トヨタ プリウス
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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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