マツダから「ユーノスロードスター」がデビュー。人馬一体を具現化したライトウェイトオープンスポーツ【今日は何の日?9月1日】

■走る楽しさを再発見させたライトウェイトスポーツに人気沸騰

1989(平成元)年9月1日、現在もマツダで継承されている開発コンセプト“人馬一体”をベースに開発された「ユーノスロードスター(NA型)」がデビューしました。魅力的なスタイリングと軽快な走り、優れた操縦安定性、リーズナブルな価格で、たちまち世界中にロードスター旋風が巻き起こりました。

1989年にデビューした初代ユーノスロードスター(NA型)
1989年にデビューした初代ユーノスロードスター(NA型)

●人馬一体の開発コンセプト第1弾として登場

マツダの開発コンセプト“人馬一体”は、ユーノスロードスターの開発から始まりました。人馬一体とは、乗り手がまるで自分の手足のように馬を操り、また馬も乗り手の要求に完璧に応え、人と馬が一体となったかのように、自由自在に走り回ることを意味します。もともとは、戦国時代の優れた騎馬武者の技術を称える言葉です。

ドライバーが手足のようにコントロールできるクルマを目指して、ロードスターはパワーやスピードではなく、純粋に軽快な走りを楽しむスポーツモデルに仕上げられました。

●軽量コンパクトで理想的な前後重量配分で軽快な走りを実現

車名のユーノスロードスターの“ユーノス”は、同年に新設された高級車などのスペシャリティカーを扱うマツダの販売チャンネルの名称です。

1998年に登場した2代目(NB型)ロードスター
1998年に登場した2代目(NB型)ロードスター

ロードスターが目指したのは、スポーツカーらしい軽快な走りを実現するための軽量コンパクト化でした。エクステリアとインテリアのデザインは、能面をモチーフにした和のテイストを生かして新時代のスポーツカーをアピール。また、丸目のリトラクタブルヘッドライトとリアコンビネーションランプは、デザイン性と機能性を両立させて高い評価を受けました。

パワートレインは、あえてターボは使わず最高出力120PSを発揮する1.6L直4 DOHCエンジンを縦置きにしたFR方式を採用。重量を車体中央に集中させた50:50の理想的な前後重量配分が、スポーツカーらしいレスポンスに優れたハンドリング性能と操縦安定性を実現しました。

●衰えを知らない人気のロードスター

2014年に登場した4代目(ND型)ロードスター
2014年に登場した4代目(ND型)ロードスター
2005年に登場した3代目(NC型)ロードスター
2005年に登場した3代目(NC型)ロードスター

ロードスターは、2シーターのライトウェイトスポーツカーの火付け役として、国内外で大ヒット。発売前の予約段階で大量のバックオーダーを抱えるほどの大人気となり、翌年1990年にはAT車を追加して、その年の販売台数は25,000台を超えました。このロードスターの成功を受け、トヨタの「MR-S」やホンダの「S2000」などが登場して、ライトウェイト市場が活気づきました。

その後もロードスターは、2代目(NB)、3代目(NC)、現在の4代目(ND)へと進化を続け、変わらず多くのファンを魅了しています。それを表すように、ロードスターは“2人乗りのオープンスポーツ”として累計生産台数のギネス記録を持ち、2017年に累計100万台を超えて現在も記録を更新中です。


最近、次期5代目(NE型)ロードスターは、来年2023年にモデルチェンジして「SKYACTIV-X」を搭載したエコなスポーツカーとなり、2030年にはEV化されるのでは、といった噂が話題になっています。いずれにせよ、ライトウェイトスポーツのけん引役として“人馬一体の走り”を追求し続けてほしいですね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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