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■伝統の「W」ブランド末裔にニューカラー登場
カワサキモータースジャパンは、1960年代の名車「W1(ダブワン)」を復刻したスタイルに、最新の技術を盛り込んだネオクラシックモデル「W800」シリーズに、新色を採用した2023年モデルを発表。
伝統的エンジンの空冷バーチカルツインが持つ美しい空冷フィン形状や独特の鼓動感、アシスト&スリッパークラッチなどの最新装備はそのままに、よりシックな雰囲気のカラーなどを採用しています。
また、伝説的バイク「500メグロK2」の末裔で、2021年に復活した「メグロK3」も継続販売されることも明かになりました。
●1960年代の名車が現代に復活
W800シリーズは1960年代に北米を中心に大ヒットし、国内でも絶大な人気を誇ったカワサキの「650-W1」、通称「W1(ダブワン)」のスタイルを現代に蘇らせたネオクラシックモデルです。
エンジンには、W1と同フォーマットの空冷並列2気筒、通称バーチカルツインを搭載。
バーチカル、すなわちシリンダーが垂直に立った伝統の2気筒エンジンは、空冷フィンなどが醸し出す美しい外観が特徴で、ロングストローク360度クランクにより、独特の鼓動感や低回転域における力強いレスポンスなどを実現します。
排気量はW1の624ccに対し773ccへ拡大し、フューエルインジェクションの採用などにより、最新の排ガス規制にも対応しています。ほかにも、シフトダウン時にバックトルクを制限するアシスト&スリッパークラッチ、前後ディスクブレーキにはABSを標準装備するなどの最新装備も搭載。
左右2本出しのキャプトンタイプマフラーなどが醸し出すビンテージ感溢れるスタイルと、高い安全性や快適性などを両立しています。
●ラインアップ3タイプに新色採用
ラインアップは3タイプあり、まず、スタンダード仕様の「W800」には、フロント19インチ、リヤ18インチホイールを装備。フューエルタンクのクロームメッキのエンブレムなど、各部にメッキパーツを多用することで、高級感も演出しています。
また、アップライトスタイルのハンドルバーや足つき性の良いタックロールシート、前後18インチホイールなどを採用した「W800ストリート」も用意。
さらに、専用フロントカウルを装備し、クラブマンスタイルのハンドルバーやカフェシートを採用した「W800カフェ」もあり、こちらはW800ストリートと同様の前後18インチホイールですが、アルミリムがブラックアルマイト仕上げになっていることも特徴です。
これらモデルの2023年ニューカラーは、W800に落ち着いた雰囲気の「メタリックスレートブルー×メタリックディアブロブラック」を採用。
W800ストリートには「パールストームグレー」、W800カフェでは「エボニー」を設定し、いずれも2021年モデルとはイメージが違う、よりビンテージ感やシックなイメージを演出しています。
価格(税込)と発売日は、W800が119万9000円で2022年8月10日(水)発売。W800ストリートが113万3000円、W800カフェが124万3000円で、これら2タイプは2022年9月15日(木)の発売予定です。
●メグロK3は高い質感を維持
そして、W800をベースにした特別仕様の「メグロK3」。このモデルは、1924年に創業したオートバイメーカー「目黒製作所」が、1960年代にカワサキ(当時の川崎航空機工業)に吸収合併された後に発売した「500メグロK2」の後継車といえるバイクです。
ちなみに500メグロK2は、先述したW1の元祖といわれていて、まさに伝説の「W」シリーズの源流となったモデルです。
その血統を受け継ぐメグロK3は2020年に発売され、あっという間に完売となったほどの人気モデル。その後、2021年に復活し、今回、継続販売されることがアナウンスされました。
主な特徴は、個性的でクラシカルな造形と高級感溢れるギミックです。エンジンには、W800と同様の最高出力52psを発揮する773cc・空冷バーチカルツインを搭載。美しい空冷フィンが独特の個性を演出します。
また、高度な塗装技術が要求される銀鏡塗装とハイリーデュラブルペイントを施したフューエルタンクを採用。アルミ型押し成型のオリジナルエンブレムは、職人が手作業で塗装することで、高い質感も誇ります。
ほかにも、「メグロ」のロゴを配した2眼アナログメーター、力強いサウンドと鼓動感を発するエキゾーストシステムなども装備。グリップヒーターやETC2.0車載器などを標準装備することで、快適な走りやツーリングなどでの高い実用性も誇ります。
今回継続販売されるメグロ3は、スペックなどは2022年モデルと同様で、「ミラーコートブラック×エボニー」のボディカラーも同じです。
価格(税込)は135万3000円で2022年8月10日(水)に発売される予定です。
(文:平塚 直樹)