多摩動物公園が開園/ル・マン24時間ウィナーの荒聖治生まれる/サーキットの狼が筑波で復活【今日は何の日?5月5日】

■放し飼いのサファリ型の多摩動物公園が開園

1958(昭和33)年5月5日、檻でなく濠で仕切ったエリアで放し飼いの動物を鑑賞する動物園「東京都多摩動物園(現、多摩動物公園)」が開園しました。1964年には世界初のサファリ形式の観覧「ライオンバス」を運行したり、1988年には多くの蝶が舞う中を散策できる昆虫園が開園するなど、さまざまな企画が行われています。5月4日と5日は、無料開園日になっており、いつにも増して多くの人が訪れるそうです。

5月5日には、タレントの中川翔子、モト冬樹、俳優の渡部篤郎、レーシングドライバーの荒聖治、野球の工藤公康、言語学者の金田一京助、俳人の小林一茶、経済学者のカール・マルクスなどが生まれています。本日紹介するのは、荒聖治です。

●ル・マン24時間レースで日本人2人目の総合優勝に輝いた荒聖治が誕生

荒聖治 (C)Creative Commons
荒聖治 (C)Creative Commons

荒聖治は1974年(昭和49)年5月5日、千葉県千葉市に生まれました。父親がヤナセのメカニックであったためか、小さい頃からカートに親しみ、1994年、20歳の時にはフォルクスワーゲンカップレースでルーキーながらシリーズチャンピオンを獲得します。3年間米国で武者修行した後、F4を経て全日本F3選手権にステップアップ、1999年にはトムスから全日本F3選手権に参戦し、開幕戦で優勝を飾るなど活躍して、2001年にはフォーミュラ・ニッポンへの参戦を果たします。

いっぽうツーリングカーでは、2000年に全日本GT選手権のGT500クラスにトムスのスープラで参戦、2004年の第2戦で初優勝を飾り、以後通算4勝を上げました。海外レースでも活躍し、2004年にはル・マン24時間レースでチーム郷のアウディR8をドライブ、日本人として2人目の総合優勝を飾っています。「世界の荒」と呼ばれ、海外レースや国内のフォーミュラーカー、GT選手権、スーパー耐久など世界中で幅広く活躍しています。

●サーキットの狼に登場したスーパーカーが筑波サーキットでデモ走行!

2009(平成21)年5月5日、漫画「サーキットの狼」に登場したマシンが走る「サーキットの狼GP’09」が開催されました。このイベントは普段はミュージアムに展示されているサーキットの狼に登場する16台のスーパーカーが、ミュージアムを飛び出して、サーキットを走るデモレースです。まさに漫画の世界が筑波サーキットで再現される、スーパーカーファンにはたまらない企画です。

「サーキットの狼」風吹裕矢が駆ったトータスヨーロッパ・スペシャル(C)Creative Commons
「サーキットの狼」風吹裕矢が駆ったロータス・ヨーロッパ・スペシャル(C)Creative Commons
ランボールギーニを有名にしたランボルギーニ・ミウラ(C)Creative Commons
12気筒を横置きするランボルギーニ・ミウラ(C)Creative Commons

サーキットの狼は、1975年から1979年にかけて日本中をスーパーカーブームに巻き込んだ池沢さとし(現:池沢早人師)の伝説的な漫画。愛車「ロータスヨーロッパ」を駆る主人公の走り屋・風吹裕矢が、公道やサーキットを舞台にライバルとの競争を繰り広げて、プロのレーシングドライバーへと成長していく物語です。ポルシェフェラーリランボルギーニなど、世界中のスーパーカーが登場して、日本のスーパーカーブームの火付け役となりました。

子供が夢中になったランボルギーニ・カウンタック(C)Creative Commons
子供が夢中になったランボルギーニ・カウンタック(C)Creative Commons
50年以上ポルシェのフラグシップな存在のポルシェ911(C)Creative Commons
50年以上ポルシェのフラッグシップに君臨する911(C)Creative Commons

当日のデモレースにも、ロータス・ヨーロッパはもちろんのこと、ランボルギーニ・ミウラカウンタック、フェラーリ・ディーノ、ポルシェ911カレラと930ターボなどがサーキットを駆け抜けました。

ポルシェ911に対抗して登場したフェラーリ・ディーノ(C)Creative Commons
V6エンジンを積む異色のフェラーリ、ディーノ(C)Creative Commons

1970年代後半から1980年代の初めには、子供たちはスーパーカー消しゴムや下敷きを持ち、「〇〇で白いロータスや黄色いカウンタックに出会った」とか、そんなことがよく話題になっていましたね。スポーツカーが魅力を放っていたよき時代でした。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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