新型アウトランダーPHEVの初期受注は約80%が最上級グレードの「P」。3列シート・装備充実で約532万円

■先行受注開始からの3ヵ月超で1万台を突破

三菱自動車の新型アウトランダーPHEVが好調なスタートダッシュを決めています。

以前お伝えしたように、3列シート仕様が80%を超えるなど、PHEVで念願の3列シート化を果たし、新型の狙いどころのひとつが受け入れられています。

アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVの走行シーン

2021年12月16日に発売された新型アウトランダーPHEVの累計受注台数は、2021年10月28日の先行受注開始から約3ヵ月後となる2月5日の時点で1万台を超えたそうです。

三菱自動車 アウトランダーPHEV
PHEVの充電イメージ

なお、月販販売計画は1000台。新型アウトランダーPHEVは、先行受注開始直後から好調な受注ペースになっていて、約3ヵ月強で先代の年間過去販売台数(約1万1000台)に迫る見込み。

買い替え層もいるでしょうが、新規顧客が約80%を占めているそう。

グレード別では、最上級グレードの「P」が受注全体の約8割を占めています。

新型車の初期受注は最上級グレードが売れる傾向にあるとはいえ、532万700円という「P」の価格でもその高性能や多機能からすると、割安感さえあります。価格帯は、462万1100円〜532万700円。

なお、CEV補助金は、420万1000円〜483万7000円(2021年11月26日時点)で、東日本三菱自動車販売のホームページによると、上限は50万円(2022年1月改訂)となっています。

三菱自動車 アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのリヤビュー

オーダーした顧客は、「PHEVシステムによる環境にやさしく、滑らかで力強く静かな走り」「ツインモーター4WDによる様々な天候や路面における安心感の高い走り」「非常時やアウトドアで役立つ給電機能」などを高く評価していて、PHEVの利点であるモーター駆動、4WDとS-AWC(Super All Wheel Control)による走破性、操縦安定性の高さなどの全天候型、万一の際も安心の給電能力など、こちらも新型の狙いどころが支持されています。

三菱自動車 アウトランダーPHEV
サードシートは、子ども用、緊急用の域を出ないが、新型はPHEVでも3列化を実現している

三菱自動車の国内営業本部長の石川善太氏は「想定を大きく上回る受注をいただき、電動車を購入の候補として考える方々が着実に増えてきていると共に、日常はEV、遠出はハイブリッドで走りを楽しめ、CO2の削減にも貢献できるPHEVは、この時代の最適解であることに共感いただけたと実感しています。
新型アウトランダーのPHEVモデルに加えて、エクリプス クロスのPHEVモデル、2022年度初頭に投入予定の新世代の軽EV、秋頃に販売再開を予定しているミニキャブ・ミーブを含めた電動車ラインアップで、さらに多くのニーズにお応えしていきます」と、PHEV、EVの電動化戦略に手応えを得ているようです。

(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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