新型スズキ・アルトのエクステリアは、先代のキリッとした雰囲気から「気軽」「安心」「愛着」を抱かせるデザインに

■全高を50mm高めることで、頭上まわりの余裕を拡大

以前お伝えしたように、セダン系の低全高モデルであるスズキアルトは、ベーシックな軽モデルとして、9代目にスイッチしました。

普段使いのゲタ代わりとして、毎日働く法人ニーズとして、軽スーパーハイトワゴンほど売れなくても、生活や仕事を支える存在です。

スズキ・アルト
新型スズキ・アルトのフロントマスク

先代アルトは、先代のキリッとしたフロントマスクやスクエアなフォルム、サイドウインドウの後方がキックアップし、太めのCピラーと合わせたサイドビューも印象的でした。

スズキ・アルト
先代アルトのエクステリア

また、バックドアを別色にした2トーンを採用するなど、限られたボディサイズでも少しでもアクセントを付加しようとする狙いが現れていました。

こうした平凡・普通に見えないエクステリアデザインを歓迎する人もいたでしょうし、アルト・ワークスとのマッチングもなかなか良さそうに見えました。

一方で、「顔つきが怖い」という声も少なくなかったそうで、新型は「気軽」「安心」「愛着」をコンセプトに掲げ、仕立てられています。

スズキ・アルト
新型スズキ・アルトのサイドビュー

先代よりも丸みを帯びたヘッドランプやグリルを備え、フロントバンパーからドアミラー下にかけて、ボディサイド(ドアまわり)に丸みを帯びたデザインを採用。さらに、ロアグリル、前後ドア下側の細長いアクセントは、楕円形のモチーフが使われています。

スズキ・アルト
新型スズキ・アルトのリヤまわり

それでも、可愛すぎる印象もなく、少し切れ上がったヘッドライトが二重に見えることもあり、男性ユーザーが躊躇するような雰囲気はありません。

足元は、14インチアルミホイール、フルホイールキャップが設定され、前者はシャープなスポーク形状、後者は楕円形をモチーフにした多角形の穴形状になります。

ボディサイズ(パッケージング)では、全高が50mm高くなったのが特徴で、これによりヘッドクリアランスは前席が39mm、後席が40mm高くなっています。さらに、室内幅も25mm拡幅し、前後席のショルダールームも広くなっています。

ボディカラーは、モノトーンが全8色、2トーン(ホワイトルーフ)が4色。新色は、写真の「ダスクブルーメタリック」「ソフトベージュメタリック」の2色が加わっています。

●価格帯:94万3800円〜137万9400円
●ボディサイズ:全長3395×全幅1475×全高1525mm

(文/塚田勝弘・写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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