1年の始まり/中島飛行機の中島知久平生まれる/イギリスのスポーツカーメーカー「ロータス」創立!【今日は何の日?1月1日】

■1年の計は元旦にあり

あけましておめでとうございます。今日は元日です。本来「正月」とは新年の最初のひと月、つまり1月のことで、「元旦」とは1月1日の午前中のことだそうです。紛らわしいですね。さておき、今年こそ新型コロナに打ち勝って、平和な日常を取り戻したいものです。カーボンニュートラルに直面するクルマ界は、どのように進むのでしょうか。今年も世界のメーカーの動向からは目が離せません。

さて、おめでたい元日に生まれたのは、豊臣秀吉、実業家の中島知久平、脚本家の倉本聰、作家の夢枕獏、俳優の役所広司などです。本日紹介するのは、中島知久平です。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●スバルのルーツ・中島飛行機を設立した中島知久平が誕生

スバルのルーツとなる中島飛行機を設立した中島知久平(C)Creative Commons
スバルのルーツとなる中島飛行機を設立した中島知久平(C)Creative Commons

中島知久平は、1884(明治17)年1月1日、群馬県の太田市で農家の長男として生まれました。海軍機関学校を卒業後、1909年に海軍機関中尉になります。その後退官して、軍事用の飛行機の開発・生産のため、1919年に民間の中島飛行機を設立します。戦時下には戦闘機「隼」や爆撃機「呑龍」を送り出し、東洋一の航空機メーカーとなりましたが、終戦直後に解散し、姿を消すかと思われました。しかし1950年、その中枢が富士産業として再出発し、1953年には飛行機と自動車開発のために「富士重工業」を設立、2017年には現在の「SUBARU(スバル)」に改名し、2019年に記念すべき創業100周年を迎えたのです。

スバルの技術には、中島飛行機を源流とする高い信頼性と安全性へのこだわりが受け継がれていますね。それが、水平対向エンジンや4WD、アイサイトなどの個性的な技術に生かされているのではないでしょうか。

●英国の名門スポーツカーメーカーのロータスが創業!

漫画「サーキットの狼」で日本でも大人気となったロータスヨーロッパ
漫画「サーキットの狼」により日本でも大人気となったロータス・ヨーロッパ
そのままサーキットで走れるオープンホイールの量産キットカーのロータスセブン
そのままサーキットで走れるオープンホイールの量産キットカーのロータス・セブン

1952(昭和27)年の1月1日、自身もレーサーとして活躍した天才エンジニアであるコーリン・チャップマンが、スポーツカーメーカーのロータスを設立しました。

ロータスは当初、古いクルマをチューンナップしてレースに参戦。メーカーのスポーツカーを圧倒して、名を挙げました。会社の立ち上げ後は、本格的なレースマシンを開発して連戦連勝を続け、1960年にはF1初優勝を果たします。

ロータス初のGT「エリート」の後継ロータスエラン
ロータス初のGT「エリート」の後継ロータス・エラン

いっぽうで、「セブン」や「エラン」、「エスプリ」、最近では「エリーゼ」と数々の名車を世に送り出していますが、ロータスを代表するのは「ヨーロッパ」ではないでしょうか。特に日本では、1975年に連載が始まった漫画「サーキットの狼」で主人公がロータス・ヨーロッパを操り、さまざまなレースで活躍するというストーリーに、多くのクルマ好きが熱狂しました。

最後の内燃機関モデルになるか?2021年に発表されたロータスエミーラ
最後の内燃機関モデルになるか?2021年に発表されたロータス・エミーラ
ウェッジシェイプあ特徴のロータスエスプリS3
ウェッジシェイプが特徴のロータス・エスプリS3

1982年にチャップマンが死去して経営状況が悪化し、現在は中国の吉利グループの傘下に収まっています。昨年2021年7月に、エリーゼの後継にあたる「エミーラ」を発表。最後の内燃機関搭載モデルになるのでは、とファンの大きな注目を浴びていますね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
続きを見る
閉じる