自動車ローン「月々2万円」が最多! 頭金は「100万円以上」から「10万円未満」に激減したワケは?

■クルマ購入時にローンをどう組むかを全国調査

コロナ禍で緊急事態宣言が断続的に発令されていますが、消費活動自体は少しずつ回復傾向にあるともいわれています。

そんな中、クルマを購入する際、支払い方法にローンを選ぶ人には、行動や考え方に変化は出ているのでしょうか?

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
クルマ購入時のローンについて全国調査

定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営するナイルでは、ローンを組んでクルマの支払いをしている全国の男女378名を対象に、「クルマのローン」について調査を実施。

その結果、ローンを組む人には、「5年払い」や「月々2万円」で設定する人が最も多く、また、頭金を入れる場合の金額が、2020年同様の調査よりも下がっていることなどが分かりました。

●5年ローンが39.7%で最多に

今回の調査は、2021年8月18日〜8月31日の期間に、インターネットのアンケート形式で行われました。

調査では、まず、「何年ローンを組んでいるか」を質問。対象となった378名中340名から有効回答が得られました。結果は以下の通りです。

1位:「5年」 39.7%(135人)
2位:「3年」 15.9%(54人)
3位:「10年」 12.1%(41人)
4位:「7年」 8.5%(29人)
5位:「2年」 5.9%(20人)
6位:「そのほか」 17.9%(61人)

上記のように5年ローンが最多に。普通乗用の新車であれば、2回目の車検がくるタイミングで、ローンを終えるよう設定している人が多いようです。

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
ローンの年数(出展:ナイル)

なお、「そのほか」の17.9%には、「4年」「6年」「8年」「11年」「1年」「9年」という回答があったそうです。

●年数は支払い金額で決める人が61.6%

次に、ローンの年数を決めた理由を聞いたところ、以下のような結果になりました。

1位:「支払い可能な限度額だから」 40.5%
2位:「月々の支払いを少なくしたいから」 21.4%
3位:「車検・乗り換えを考慮したから」 13.2%
4位:「年数設定がされていたから」 8.6%
5位:「店員に勧められたから」 4.5%
6位:「そのほか」 11.8%

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
ローンの年数を決めた理由(出展:ナイル)

上のように、「支払い可能な限度額」で年数を決めた人が最多となりました。ちなみに、これには「月々の支払いがちょうど良いから」「月額から支払い可能額を計算して」「早く支払いを終えたいから」などの理由も含まれています。

また、「月々の支払いを少なくしたいから」と答えた人も2番目に多く、できるだけ月々の支払いを少なくできる年数を選ぶ人も一定数いるようです。

これらを見ると、「支払えるだけ支払いたい」という考えで設定した人(1位)と、「できるだけ支払わないようにしたい」という考えで設定した人(2位)が多く、結果的に「支払い金額によって決めている人」が合計で61.6%と過半数を超えることが分かります。

なお、3位の「車検・乗り換えを考慮したから」には、「次の車検までの期間に合わせたから」「使用想定年数はそれくらいだから」など、今後のスケジュールに合わせて設定している人もいるようです。

さらに、「そのほか」には、「定年前に完済したいため」「売却時の想定残価を見極めた結果」などの回答があったといいます。

●支払い額は「2万円」と「3万円」が過半数

調査では、「ローンの支払い金額」についても聞いています。348名から有効回答が得られた結果は、以下のようになりました。

1位:「2万円」 33.9%(118人)
2位:「3万円」 21.3%(74人)
3位:「4万円」 10.1%(35人)
4位:「1万円」 10.1%(35人)
5位:「5万円」 8.3%(29人)
6位:「1万円未満」 4.0%(14人)
7位:「そのほか」 12.4%(43人)

上記を見ると、1位「2万円」と2位「3万円」が圧倒的に多く、これらで全体の過半数を占めることが分かります。

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
月々のローン支払い額(出展:ナイル)

ちなみに、「そのほか」の12.4%では、「10万円」「6万円」「7万円」「8万円」「9万円」「10万円超」という回答があったそうです。

●ローンの支払い額は妥当か?

今回の調査では「ローンの支払額について妥当かどうか」も聞いています。アンケートをした378名中、有効回答は214名で、以下のような結果になりました。

1位:「妥当」 52.8%(113人)
2位:「もっと少ない方がいい」 40.7%(87人)
3位:「もっと多い方がいい」 6.5%(14人)

このように、多くの人が「妥当」と考えているようですが、いざ支払い始めてみると、40%以上の人は「もっと支払額は少ないほうがいい」と思っているようです。

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
ローン支払い額を妥当と思うかどうか(出展:ナイル)

なお、2020年に行った同様の調査では、「もっと少ない方がいい」と回答した人が51.2%だったので、今回の2021年調査では「妥当」と感じている人がやや増えているということが分かります。

●頭金は「10万円未満」が34.1%で最も多い

さらに、調査では、「頭金、もしくはボーナス払いはあるか」も質問。378名中368名の有効回答による結果は次の通りです。

1位:「ある」 53.8%(198人)
2位:「ない」 46.2%(170人)

また、さらに「それぞれ、いくらくらい支払っているのか」を聞いたところ、まず、頭金については、以下のような結果になりました。

【頭金の額】
1位:「10万円未満」 34.1%
2位:「100万円以上、200万円未満」 13.8%
3位:「30万円以上、40万円未満」 12.3%
4位:「10万円以上、20万円未満」 11.6%
5位:「200万円以上」 9.4%
6位:「そのほか」 18.8%

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
頭金の額(出展:ナイル)

調査を行ったナイルによると、2020年に実施した同様の調査では、頭金は「100万円以上、200万円未満」が25%で最多だったのに対し、今回は「10万円未満」が34.1%と最も多くなり、「金額が大きく下がっている」といいます。

これは、経済活動が徐々に回復傾向にあるとはいえ、やはり依然としてコロナ禍により先行きが不透明であるという、不安の表れかもしれませんね。

ちなみに、そのほかでは、「50万円以上、60万円未満」が8.7%、「20万円以上、30万円未満」が8.0%、「70万円以上、80万円未満」が1.4%、「80万円以上、90万円未満」が0.7%という結果になっています。

なお、「ボーナス払いをしている人の設定金額」については、以下のような結果になっています。

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
ボーナス払いの額

【ボーナス払いの額】
1位:「5万円未満」 34.2%
2位:「10万円以上、15万円未満」 19.8%
3位:「5万円以上、10万円未満」 15.3%
4位:「20万円以上、30万円未満」 8.1%
5位:「15万円以上、20万円未満」 6.3%
6位:「そのほか」 16.2%

●月々の支払いを抑える人が依然多い

今回の調査を行ったナイルでは、これら結果についてこうコメントしています。

「昨年(調査)に比べて頭金の金額を抑えている方が多いのが今年の大きな特徴であり、昨年に引き続き月々の支払は抑えたいと考えている方が多いということがわかりました」。

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
月々の支払は抑えたいと考えている人も多い

クルマのローンには、近年、「残価設定ローン」というものが登場し、販売店によっては「新車を購入する人の90%が利用する」といいます。

このローンは、経過年数や走行距離などをもとに決めた、ローン最終回時点で残っているクルマの価値(残価)を最初に設定するというもの。残価分を差し引いた額を毎月支払うため、月々の支払い額を抑えることができるというもので、金利の相場は3〜5%だといわれています。

あくまで予想ですが、今回の調査結果で、「頭金の金額を抑えている人」や「月々の支払は抑えたいと考えている人」が多かったのは、そうした残価設定ローンを利用する人が増えているのかもしれませんね。

ちなみに、残価設定ローンで最終回以降の残価を支払う方法には、「新車に乗り換える」「残価で買い取る」「クルマを返却する」などがあります。

ただし、走行距離に制限があったり、使用状態によっては追加料金が必要、乗り換える場合は同じメーカーにする必要があるなどのデメリットもあります。利用する場合は、自分に向いているのかよく見極める必要があります。

クルマのローン頭金の最多額が10万円未満に減ったのはコロナ禍の影響か
クルマ購入時には自分に向いた支払い方法を考えるのも重要

ほかにも、クルマを取得する方法には、最近は、トヨタの「KINTO」のようなサブスクリプションや、調査を行ったナイルが運営する「おトクにマイカー 定額カルモくん」などの個人向けカーリースもあります。

これらは、月々一定のお金を支払う点ではローンと同様です(支払うお金は購入代金ではなく使用料)。

しかも、こういったサービスでは、頭金もボーナス払いもなく、さらに自賠責保険や税金も含まれており、ナイルでは「契約年数によっては月々の支払いを抑えることも可能」だといいます。

コロナ禍により、「密」を避ける移動手段として再認識されているクルマですが、やはりいざ購入する時には「支払う金額をできるだけ抑えたい」と思っている人が多いことだけは間違いなさそうです。

前述の通り、コロナ禍の影響で、まだまだ先行き不透明な状態は続きそうですから、それも人情ってものですよね。

(文:平塚直樹 *写真はイメージです)