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■全国1139人へ新車乗る年数などをアンケート
中古車と比べると、新車はやはり高い買い物。最新の装備がついているのもありますが、どうせ買うならできるだけ長く乗りたいのが人情でしょう。
では、新車を買う人は、実際にどれくらいの年数乗るのでしょうか?
定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営するナイルでは、新車を買ったことがある全国の男女1139人を対象に、「新車にはどれくらい乗るか」や「ベストだと思う乗り換えのタイミング」について調査を実施。
その結果、新車に乗る年数は「13年以上」や「10年」が多く、乗り換えのベストタイミングと思う年数は「10年」と「5年」が多数であることなどが分かりました。
●10年以上乗る人が33.7%
今回の調査は、2021年7月16日〜7月28日の間にインターネットのアンケート形式で行われました。
アンケートでは、まず新車を買ったことがある全国の男女1139人に、新車は何年乗ったか(あるいは乗る予定か)を質問。その結果は以下の通りです(有効回答1051名)。
1位:「13年以上」 17.1%(180名)
2位:「10年」 16.6%(174名)
3位:「5年」 11.6%(122名)
4位:「3年」 8.5%(89名)
5位:「7年」 7.8%(82名)
6位:「2年」 6.6%(69名)
7位:「そのほか」 31.8%(335名)
前述の通り、「13年以上」や「10年」という人が多く、新車を買った場合には、ある程度長い期間乗る人が多いことがわかりました。
次に、新車に乗る期間が10年以上と回答した人たち354名にその理由を聞いています。結果は次の通りです。
1位:「まだ乗れるから」 30.0%
2位:「愛着がある・気に入っているから」 27.2%
3位:「お金がないから」 20.4%
4位:「走行距離が短いから」 7.8%
5位:「ほしい車がないから」 6.8%
6位:「乗りやすいから」 1.8%
7位:「そのほか」 6.0%
「まだ乗れるから」や「愛着がある・気に入っているから」という回答が多いということは、新車で買ったクルマを大切にしたり、愛着を持って長く乗っているユーザーが多いということですね。
一方、3位の「お金がないから」という回答から、経済的な理由で長く乗っている人も多いことがわかります。
●次も新車を買う人が69.6%で圧倒的
アンケートでは、さらに新車に乗り終わった後はどうしたかも質問。結果は以下のようになりました。
1位:「新車を買った」 69.6%
2位:「中古車を買った」 18.0%
3位:「車に乗るのをやめた」 9.2%
4位:「カーリースにした」 1.7%
5位:「そのほか」 1.5%
圧倒的に多いのが、「新車を買った」の69.6%。このことから、新車に乗っていた人は、その後も新車を選ぶ人が多いということがわかります。
また、新車は何年くらいで乗り換えるのがベストだと思うかという質問については、以下のような結果となりました(有効回答871名)。
1位:「10年」 24.6%(214名)
2位:「5年」 21.6%(188名)
3位:「13年以上」 9.2%(80名)
4位:「3年」 9.1%(79名)
5位:「7年」 8.7%(76名)
6位:「そのほか」 26.8%(234名)
これにより、新車に乗る年数は10年以上という回答が多かった反面、理想の乗り換えタイミングとしてはそれより早い「5年」という回答も多く、理想と現実にはややギャップがあることもわかります。
さらに、調査では、上記で回答した理想と思う乗り換えタイミングについて、なぜそう思うのかも聞いています。結果は次の通りです。
1位:「長く使いたいから」 21.3%
2位:「故障などが出始めるから」 17.7%
3位:「車検・ローンのタイミングだから」 13.6%
4位:「乗れるから」 12.0%
5位:「下取り価格が高いから」 11.5%
6位:「ほしい車が出てくるから」 9.1%
7位:「お金がないから」 8.1%
8位:「そのほか」 6.7%
1位の「長く使いたいから」の21.3%には、「できるだけ長く乗りたい」「ものは大切にすべき」「愛着が湧くから」「高価なものなので、長く乗りたい」などの意見があったといいます。
また、2位の「故障などが出始めるから」の17.7%には、「いろんな不具合が起き始める」「故障がでてくる」「寿命的に」などの意見がありました。
3位の「車検・ローンのタイミングだから」の13.6%の中には「5年で車検が丁度いい」「ローンが終わる時期」「分割払いの関係」などの意見があったといいます。
さらに、「そのほか」の中には、「10年が一区切りだから」「環境に配慮」などといった回答があったそうです。
●最近のクルマは寿命が長くなった!?
アンケートでは、最後に、新車の寿命を何年と考えるかについても質問。852人の有効回答があり、以下のような結果となったそうです。
1位:「13年以上」 37.2%(317名)
2位:「10年」 32.5%(277人)
3位:「5年」 5.9%(50名)
4位:「3年」 4.6%(39名)
5位:「12年」 3.2%(27人名)
6位:「そのほか」 16.6%(142名)
「13年以上」が37.2%、「10年」が32.5%、10年以上だと思う人が69.7%で圧倒多数ですね。このことから、新車は寿命が長く、その分長く乗ることができると考えている人が多いようです。
今回調査を行ったナイルでは、これら結果について、こう述べています。
「新車を購入した方々はその車に10年以上乗る方が多く、また、新車の寿命も10年以上と考えている方が多いことがわかります。同じ車に長く乗ることは環境への配慮にも繋がり、SDGsの目指す持続可能な社会の実現にも貢献できると考えます」
たしかに、最近のクルマは寿命が長くなったといわれます。実際に、自動車検査登録情報協会によると、日本における乗用車の平均車齢(軽自動車を除く)は、令和2年(2020年)で8.72年だといいます。
なお、平均車齢とはナンバープレートを付けている自動車が初度登録してからの経過年の平均を意味します。今回の調査結果では、さらに長い10年以上乗る人が多いようでしたが、実際の全国平均に近い年数ですね。
ちなみに、クルマは、初年度登録からディーゼル車で11年、ガソリン車や軽自動車は13年を超えると、毎年払う自動車税種別割が高くなります(詳しい税額は排気量で違うため、居住地の都道府県に問い合わせ下さい)。
また、車検の時に払う自動車重量税の場合は、13年経過と18年経過の2段階で上がるようになっています(詳しい税額は、車両重量で変わるため、詳しくは陸運支局などに問い合わせ下さい)。
さらに、アンケートの回答にもあった通り、古くなればなるほど故障などで交換部品も増えてきて、一般的に維持費は高くなる傾向にあります。
それでも10年とか13年以上乗る人が多いというのは、維持費などが多少高くなっても、新車を買うより安上がりだという考え方なのかもしれません。
特に、最近は、たとえば軽自動車でも新車が乗りだし価格で200万円以上、コンパクトカーでは300万円を超えるモデルが多くなるなど、新車の購入価格が高騰しています。
もちろん、長年乗っているクルマに愛着がある人も多いでしょうが、高価だけに、できるだけ長く乗りたいという人も多いのでしょうね。
(文:平塚直樹 *写真はイメージです)