スーパー耐久シリーズRd.2 SUGO・ST-Xクラス「マクラーレン720S GT3×元F1パイロット井出有治」、ラストのガチンコバトルは2位へ0.3秒まで詰めるも届かず!

■スーパー耐久レース・ST-X #290 Floral UEMATSU FG 720S GT3、ラスト7周に泣く!?

●Floral Racing with ABSSA、ドシャ降り予選は2番手!

#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3
Rd.2SUGO戦、#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3は、予選2位から決勝は惜しくも3位でした。

2021年4月17日(土)~18日(日)に宮城県・スポーツランドSUGOで行われた『スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook』第2戦「 SUGOスーパー耐久3時間レース」を、速報レポートでお届けします!

第1戦「もてぎスーパー耐久 5Hours Race」のドシャ降り決勝では、clicccar試乗テストドライバーも務める元F1パイロット・井出有治選手がドライブする前に、赤旗中断からレース終了となり(レースは時間2/3消化で成立)、#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3(マクラーレン720S GT3)は予選3位、決勝2位と「新チーム&ニューマシンとしてはまぁまぁなデビュー戦」(by井出)となりました。

雨のRd.2予選
Rd.1決勝に続き、Rd.2予選もドッシャ降りの雨…それでも2位は嬉しかったです!

今回の第2戦SUGOも、予選はドシャ降り…。そんな中、ジェントルマンAドライバー・植松忠雄選手が超絶好調な1分34秒118でグループトップ。Bドライバー・澤圭太選手は路面がチョイ好転し1分31秒797でグループ5番手。A・Bドライバータイムのトータルで決められる予選結果は、トップの#31 LEXUS RC F GT3に0.138秒という僅差でクラス2番手から決勝を戦うことになりました。

井出有治選手
Dドライバーではありますが、今回のSUGOではセッティング&テクニカルアドバイザーに専念する井出有治選手。

ちなみに、このSUGO戦は3時間耐久ということで(2回のピットイン義務)、井出選手はDドライバーに登録はしていますが、決勝は走らず、マシンのセッティングとテクニカルアドバイザーに徹することが最初からアナウンスされていました。

●決勝は最後の最後で赤旗中断からのラスト10分弱/7周のガチンコバトルに!

植松忠雄選手
予選から一転、決勝は晴れ! スタートは絶好調のAドラ・植松忠雄選手です。

迎えた決勝は、強風ではあるものの快晴! スタートはAドラ・植松選手が2番手から。が、オープニングラップで3番手にドロップ、2番手#777 D’station Vantage GT3にジリジリ離されてしまいます。4番手#16 PC Okazaki 911 GT3Rからも後ろからジワジワ追い込みがくるものの、3番手を死守し40周目でBドラ・澤圭太選手に交代、ピットアウト後も3番手は変わらずでしたが、49周目には4番手、59周目には5番手へ…。

#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3
ピット作業はチームの結束が問われます。#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3チーム、イイです! それにしてもマクラーレンはピットに止まっていてもカッコイイ!

しかし、そこからです! 80周目にCドラ・川端伸太朗選手に交代後は、ピットインのタイミングから6番手へと後退するものの、83周目に5番手、93周目に4番手、そして96周目には3番手へと着々とアップしていきます!

が、3番手へと上がった次の周、2台のクラッシュからセーフティカーが導入され、100周目に赤旗中断となってしまいます。レース時間は残り30分を切っています。ドライバーも全員、メインストレートに止められたマシンから降りています。え…Rd.1もてぎに続いて、またも「これにて終了!」か!?と思った矢先、残り13分でレース再開、2周のペースカーの後、残り時間は8分強! 超スプリントバトルがスタートです。

#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3
2グループに分け行われたSUGO戦。周回の違う他クラスマシンは、抜かされるときもジェントルでなければいけません。ST-TCRクラス #75 おとぎの国 CIVIC TCRをインから! 綺麗に抜かせてくれました。

しかし、イケイケ川端選手をもってしても時間が足りません。タイヤは冷えているだろうし、メンタル的にもどうだったのでしょうか…。途中、2番手まで0.3秒にまで詰めたのですが、マシンにちょっとしたトラブルを抱えていたこともあり、それ以上は追わず。それでも1.8秒差で3位表彰台となりました!

いやしかし、ラスト8分はヒヤヒヤドキドキ! 2時間半、チーム全員で必死に繋いだレースが、最後はたったの8分で決まってしまうとは。これこそが手に汗握る白熱のレース、ですね!

●次戦は5月21日~23日の第3戦・富士24H、次こそ表彰台のてっぺんへ!

ST-Xクラス、1位は#16 PC Okazaki 911 GT3R、2位 #777 D’station Vantage GT3、3位に#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3となりました。今回はちゃんと表彰式に参加できた井出選手です(笑)!

Rd.1は2位、Rd.2は3位と、表彰台へは届くものの、てっぺんの1位へはまだちょっとの差で上れない#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3。

レースを終えた井出有治さんに、ショートインタビューしました。

#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3
セッティングで走行はしたけど、決勝は走らずにテクニカルアドバイザーに専念した井出有治さんでした。

「今日は3位表彰台に上がることはできたけれど、とても悔しい結果でした。レース前のフリー走行ではマシンの調子も良かったのですが、決勝レースではマシンにちょっとしたトラブルがあり、ペースが悪かったんです。

でも、その原因は判明しているので、4月末の富士24時間事前合同テストでは、さらに速くなるためのネタ(!)を試すことになります。

ジェントルマンの植松選手はじめ、澤選手、川端選手も速いドライバーなので、マシンさえしっかりしたものを用意できれば必ず勝てるパッケージだと思いますので、次戦Rd.3 富士24時間では『優勝します!!』」(井出有治)

Dドライバー&テクニカルアドバイザーの井出有治選手による、改修・変更があったSUGOのコースや、「実は!」のお話などは後日お伝えできるかと思いますので、お待ちください!

次戦は2021年5月21日(金)~23日(日)、静岡県・富士スピードウェイで行われる第3戦「 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」です!

(文:永光 やすの/画像:折原 弘之)

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【関連リンク】

井出有治オフィシャルwebサイト
https://www.yuji-ide.com/

Floral Racing channel
https://www.youtube.com/channel/UCQqPHs5ia7ehJ2Pg4udHt7Q

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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