暖冬の北海道でも冬の魅力は変わらない! 菅原義正さんや青木拓磨さんも参加の第4回「シバレルラリー」開催

■今年も菅原義正さんをはじめとする大勢の参加者が冬の北海道に集結

●1番のルールは「北海道を楽しくめぐる」こと!?

2024年2月22日(木)~25日(日)、「Shibareru Adventure Rally 2024(通称:シバレルラリー)」が開催されました。

#24 青木/青山組(トヨタ・ランドクルーザーGRS)
#24 青木/青山組(トヨタ・ランドクルーザーGRS)

冬の北海道という特殊な環境下で、4日間にわたって旅をし、各地を周りながら冬の北海道ならではの絶景やグルメを楽しむというこのイベント。

「ラリー」という名称がついてはいますが、優劣をつけるラリーという競技の部分ではなく、競技要素を極力排除したもので、ルートブックを使ったコマ図ラリーと、真冬の北海道でのスノードライブを安全に楽しむ機会として、ラリーの形態を活かした新しいツーリズムなのです。

#810 大塚選手(トヨタ・ハイラックス)
#810 大塚選手(トヨタ・ハイラックス)

そのため、参加する車両は、運転免許以外に競技ライセンスは不要。前日の夜に渡されるルートブックを見ながら出発地点を確認し、通過地点(CP=チェックポイント)を周って最終目的地へと道内を巡るわけですが、CPも通過義務ではなく、旅行を楽しむための提案として示されています。

#88 濱口/井利元組(スズキ・ジムニー)
#88 濱口/井利元組(スズキ・ジムニー)

コマ図ラリーについては、CPも各日の最終目的地も座標軸で知らされているため、ロスト(コースがわからなくなること)したとしても問題はありません。ですから、この場で知り合った参加者同士で誘い合って、ちょっとだけルートから外れてみたり、最初からミスコースをする参加者も大勢います。

各地の絶景ポイントも織り込まれるルート設定。さらにそこに冬ならではの条件も加わり、なかなか見ることのできない1枚が撮れます
各地の絶景ポイントも織り込まれるルート設定。さらにそこに冬ならではの条件も加わり、なかなか見ることのできない1枚が撮れます

今回は道東を巡るルートが設定されました。2年前のシバレルラリーでも設定されたルートともかぶっているところもあるのですが、前回は爆弾低気圧の接近もあって各所で道路が封鎖され、ルートを一部変更せざるを得なくなるなど、強烈な冬の厳しさも体験することができました。

今年は全国的に暖冬ということもあり、同じルートでもまた表情ががらりと変わる中を走り、雪の少なさを実感することとなりました。

●全24チーム、車種もそれぞれ、ドライバーもパリダカ経験者からクロスカントリー優勝者までいろいろ

今回で4回目となるこのシバレルラリーには30チームがエントリーしました。しかし残念ながら石川県から参加の予定だったチームが震災の影響で今回の参加を断念。ほかにもインフルエンザ罹患による欠席などもあり、それでも24チームが参加することとなりました。

#1 菅原/蒔田組(スズキ・ジムニー)
#1 菅原/蒔田組(スズキ・ジムニー)

参加者の中には、ラリーレイドの最高峰ともいえる通称パリダカ(現:ダカールラリー)に日野レンジャーで長年参戦をしてきた菅原義正さん、同じくパリダカで、ランクルを駆使し市販車部門優勝を経験している三橋淳さん、そして昨年のアジアクロスカントリーラリーで優勝をした青木拓磨さんといった顔ぶれも参加。今年も元気な姿を見せてくれ、参加者と一緒に4日間を過ごしました。

#44 青木選手(ダイハツ・ハイゼット)
#44 青木選手(ダイハツ・ハイゼット)

このシバレルラリーのためだけに北海道入りする参加者だけでなく、前乗りして道内を楽しんできてからシバレルラリーに参加する人も、後泊してさらに道内を巡るというメンバーもいます。中には途中で車両トラブルが発生し車両を乗り換えて参加するメンバーもいます。

期間中、ホテルでの停車以外は常にオープンで走行を行った#55 和田選手(マツダ・ロードスター)
期間中、ホテルでの停車以外は常にオープンで走行を行った#55 和田選手(マツダ・ロードスター)

持ち込まれた車両は、大小の本格的なクロカン四駆から、軽トラ・軽バンまで実に多彩。中にはマツダ・ロードスター(もちろんFRの2輪駆動)で参加するツワモノもいました。

今回は新千歳モーターランドで車検およびブリーフィングからスタートし、日高を抜けてサホロへの185.86km。2日目はそこから釧路までの253.34km。3日目は今回最長の321.10kmを走行して、弟子屈~斜里~北見と回ります。そして、最終日は北見峠を超えるルートで旭川に入ってフィニッシュとなります。

#459 渡辺/長居組(三菱デリカD5)
#459 渡辺/長居組(三菱デリカD5)

当初はこの最終日に横浜ゴムのテストコースを使用する予定でしたが、残念ながらこの暖冬の影響でコースの使用ができず、急遽予定を変更することとなりました。

●「SS」はスペシャルステージではなく、”滑らすステージ”!

コースの設定の中には「SS」も用意されます。もちろん、クローズドコースです。

#78 谷田/増谷組(スズキ・ジムニー)
#78 谷田/増谷組(スズキ・ジムニー)

ただ、シバレルラリーの「SS」は、いわゆるラリー競技でいうところの「スペシャルステージ」の「SS」ではなく、「“滑らす”ステージ」の「SS」という意味。ここでは、自身のドライビングテクニックを確認することができる、スノードライブを十分堪能できるセクションとなります。

#130 鮎沢/鮎沢組(トヨタ・ライズ)
#130 鮎沢/鮎沢組(トヨタ・ライズ)

今回は初日に新千歳モーターランド、そして2日目に十勝スピードウェイの2ヵ所のサーキットと、釧路園摩周観光文化センター、旭川ではコタニ工業の敷地内でと、毎日SSが設定されました。天候の違いもあってそれぞれが若干異なる路面となっており、車両操作に苦戦する面々も。

各車両ともに大きなトラブルもなく、参戦した24台がすべてチェックポイントに到達し、無事に4回目のシバレルラリーは終了しました。

●とにかく冬の大地を堪能するのが目的!

#24 青木/青山組(トヨタ・ランドクルーザーGRS)
#24 青木/青山組(トヨタ・ランドクルーザーGRS)

このシバレルラリーを主催するビッグタンク代表の春木久史さんは、「十勝、道北の風景は夏でも雄大で美しいですが、雪で人工物が覆われ、人の気配も希薄になる冬の美しさはまた格別です。今年はスタートの直前まで記録的な暖気が続いたことで道路は乾燥していることが多かったですが、その代わりに晴天に恵まれたことで絶景の連続だったと思います。流氷原にも出会えました」。

暖冬となったこの冬ですが、4回目のシバレルラリーではきちんと雪もあって、参加者全員がスノードライブはもちろん、各日のSSも楽しみました
暖冬となったこの冬ですが、4回目のシバレルラリーではきちんと雪もあって、参加者全員がスノードライブはもちろん、各日のSSも楽しみました

「来年のルートはまだ決定していませんが、今年は大平原の連続でしたから、山岳ルートをふんだんに取り入れたいと思っています。どんな車でも参加でき、いろいろな目的を持って走っていただけるのがこのラリーです。競技ではありませんが冒険的で、自らのナビゲーションで道を切り拓き、自らのテクニックで全ルートを走破する。たとえば、ラリーやレースの経験のある方が、モータースポーツとは無縁だったご家族や友人、仲間を誘って参加していただけるのがこのラリーです。ぜひ参加計画を立ててみてください」とコメントしてくれました。

来年2025年も2月の開催が予定されているということです。敷居が低く、1人から、どんな車でも参加が可能で、雪上ドライビングをしっかり堪能できるこのイベント、ぜひ参加の検討をしてみてはいかが?

青山 義明

【関連リンク】

第4回 Shibareru Adventure Rally 2024
https://rallybigtank.org/about/

この記事の著者

青山 義明 近影

青山 義明

編集プロダクションを渡り歩くうちに、なんとなく身に着けたスキルで、4輪2輪関係なく写真を撮ったり原稿書いたり、たまに編集作業をしたりしてこの業界の片隅で生きてます。現在は愛知と神奈川の2拠点をベースに、ローカルレースや障がい者モータースポーツを中心に取材活動中。
日本モータースポーツ記者会所属。
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