グリニッジ天文台ができ、日本の貨幣が円になった日。EV商用車、日産e-NV200がデビュー!【今日は何の日?3月4日】

■グリニッジ天文台が設立

3月4日は、「円の日」です。1869(明治2)年のこの日、日本の新貨幣が「円」に定められたことに由来します。時代劇でよく出てくる「両・分・朱・文」から、「円・銭・厘」へと変更されました。

また、1675年には、英国王チャールズ二世によってグリニッジ天文台が設立されました。1884年の国際会議で、グリニッジ天文台が世界中の経度と時刻の起点となる「本初子午線」に定められ、グリニッジが経度とともに世界の時刻の基準となりました。日本標準時の基準となる東経135度の子午線は、ご存知のように兵庫県の明石市を通っています。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

2014(平成26)年3月4日、日産はジュネーブモータ―ショーで商用電気自動車「e-NV200」を発表しました。欧州は同年5月から、日本では10月から販売が始まりました。

2014年発売のe-NV200(1)
2014年発売のe-NV200

e-NV200は、商用車「NV200」をベースにしてEVシステムは「リーフ」のEVパワートレインを組み合わせ、広い室内空間とEVの力強さ、静粛性を兼ね備えたモデルです。駆動バッテリーは初代リーフと同じ24kWhで、満充電時の航続距離は185~190km(JC08モード)、最高速は120km/hを発生。初期型は航続距離が短いのが不評でしたが、2018年のマイナーチェンジでバッテリを40kWhへと増量し、航続距離は300kmまで延びました。価格は2018年仕様で395万~476万円です。

2014年発売のe-NV200(2)
2014年発売のe-NV200

e-NV200は、スペインのバルセロナ工場で生産、欧州では販売を継続するものの国内販売は、2019年10月に終了しました。日産の商用車事業全体が不調のため、商用車事業を整理して提携先のルノーからのOEM販売に切り替えるという背景があるようです。

2014年発売のe-NV200(内装)
e-NV200の内装

ボディタイプは、5人乗りのバンタイプ以外にも3列シートの7人乗りミニバンタイプが用意され、国内初のEVミニバンという貴重なモデルでした。しかし、EVの価格と航続距離の呪縛から解放されることなく、知名度も販売も伸びませんでした。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

(Mr.ソラン)

この記事の著者

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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