【サーキット女子に聞いたモータースポーツの魅力】その14・清瀬まちさん「レースをもっと深く知りたくて」

●モニターでは見れない人生のドラマがサーキットにはある

野球やサッカーと同じく、クルマというツールを使って争われるモータースポーツ。そこには性別関係なく、純粋にスポーツとしての魅力や感動があります。そんな魅力に惹かれモータースポーツの世界に身を置く女性たちは、一体モータースポーツのどんなところに魅力を感じたのか?そんな疑問をズバリ聞いてみようというこの企画。

今回は昨シーズン惜しまれつつレースクイーンを引退し、今シーズンからは岡山トヨペット K-tunes Racingのチームマネージャーとして全国のサーキットを駆け回っている、清瀬まちさんにお話を伺いました。

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マネージャー業務に奔走する清瀬まちさん

── よろしくお願いします。まずは清瀬さんの経歴について教えていただけますか?
「はい!私は2014年にレースクイーンデビューしてスーパーGTは引退するまで毎シーズン、そのほかスーパーフォーミュラやスーパー耐久、D1とかF3までいろんなカテゴリのレースクイーンとして6年間活動させていただきました。デビューした2014年にはレースクイーン大賞新人賞グランプリを、そして2016年にはレースクイーン大賞グランプリを獲らせていただきました。」
── 新人部門グランプリと大賞グランプリの両方を獲った事があるのは、歴代を見てもまだ清瀬さん一人しかいないんですよね!そんな華々しい経歴をお持ちの清瀬さんがレースクイーンになったきっかけって何だったんでしょう?

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小さい頃からバイクやクルマに慣れ親しんでいたそう

「うちはお父さんが元々バイクやクルマが好きで、家のクルマが頻繁に替わったり、私も小さい頃からバイクに乗せてもらったりしていたんですね。それで自分で免許も取ってバイクを買おうと思って雑誌を見ていたら、たまたま大好きなエヴァンゲリオンレーシングの写真が載っていて、初号機のカラーリングのマシンがすごくカッコいいなぁって思ったんです。そしてそのマシンと一緒に綾波レイのコスチュームを着た水谷望愛さんが載っていて、『えっ、めっちゃかわいい』ってなったんですね。それまでレースクイーンってハイレグで露出度が高いギラギラ系のオネエサンっていうイメージしかなくて。」

──あぁ、結構前のですね(笑)

「そうそう!(笑)その雑誌を見るまではそんなイメージしかなかったんですけど、望愛さんのコスチューム姿を見て、こんなかわいい服着てカッコいいマシンの横に仕事として立てるなんてめっちゃいい仕事じゃないか!って。それでレースクイーンやりたいってなって、それから自分で事務所も探して夜行バスに乗って東京まで通ってオーディションを受けてっていう感じでしたね。」

──見かけによらずかなりの行動派なんですね!それで実際にレースクイーンとしてレースの世界に入ってきて、どうでしたか?

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レースをより深く知りたくてマネージャーへ

「一言で言うなら、『面白い!カッコいい!感動する!』そんないろんな感情が混ざった場所かなって思ってます。レースクイーンになって初めてのビッグレースがスーパーGTの岡山開幕戦だったんですけど、覚えてます?あの時雹が降ったんですよ!コスチュームはお腹が出るデザインで、雹が降る中当然コートを脱がなきゃならなくて、うわーなんてツラい仕事なんだってその時は思いました。けど、それから1シーズンいろんなレースを間近で見てきて、そんなツラさを上回る楽しさを感じられたからこそ、6年間もやってこれたんだろうなって思います。」

──具体的にはどんなところに楽しさや面白さを感じたんでしょう?

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早くもマネージャーとして板についてきた様子

「私が感じたのは、参加している全チームに1つ1つの物語があると思うんです。物語の背景にはそれに関わる一人ひとりのストーリーがあって、その物語に自分も参加させてもらっているっていうのがすごく楽しかったですし、ストーリーを感じながらレースを観るのが面白かったですね。これってスーパーGTに限らずどのカテゴリでも同じだと思うので、だからどんなカテゴリのレースクイーンをしていても同じように楽しめたんだと思います。」

──なるほど。では今はレースクイーンを引退してチームマネージャーになりました。その楽しみ方は変わりましたか?

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マネージャーになることで、より深くレースやチームを知ることができた

「むしろそういう部分でもっと楽しみたくてマネージャーになったんです。レースクイーンってレース中に物販だったりステージに行ったり、レース中は意外とレースがじっくり見れないことのほうが多かったりするんですよ。だからもっとガッツリレースに関わりたい。そう思って、女性でもできる仕事って言ったらやっぱりマネージャーかなって。」

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マネージャーとしての業務は多岐にわたる

「私はレースの時だけじゃなくて、普段工場からみんなと一緒に過ごしたほうが、もっとチームの一体感とか内情がわかるだろうなと思っていたので、レースのある週末だけじゃなくてちゃんと就職できるチームを探して、それでとあるドライバーさんの紹介でこうしてご縁をいただけました。
普段の業務って言ったらチームやスポンサーさん全員のレースウィークの宿泊や交通手配だったりレースの参加申請だったり、とにかくマネージャー業全般なんですけど、そんなある意味地味な仕事以外にもメカさんたちと一緒に搬入搬出だったりピットの設営みたいな体を動かす仕事まで、とにかく今は雑用でもなんでもやっています。そのおかげでチームのことをより深く知ることもできたので、やっぱりやってよかったなって思っています。」

──ピットでの仕事ぶりを見ていても、凄く楽しそうな表情をしていますよね。では、レースをやる側になってみて、それを観に来る方たちにどんなところを観てもらいたいと思いますか?

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ピット内でも笑顔は絶やさない

「んー、まだあんまりレースを知らないっていう方には、スタートが面白いよっていつも言っています。スタートが一番マシン同士が固まって走っているので。あとはやっぱりレースを知ってる人と一緒に来るといろいろ解説もしてくれるから面白いと思うよって勧めてます。

あと、レースを知っている方だったら、やっぱりお気に入りのチームとかあると思うんですけど、そのチームの物語を探しながら観るのが楽しいんじゃないかなと思います。たとえば、うちのチーム、前回の鈴鹿(第3戦)の決勝でトラブルがあったんですけど、その裏には実はちょっとしたエピソードがあったり、私もあの時仕事がうまくできないことがあって悔しい思いをしてっていうことがあったんです。でも、そういういろんなたくさんの人たちが、それぞれの担当で試行錯誤しながらやった上での結果が、レースっていう表舞台で見える結果に繋がっていて、それはもちろん嬉しいことばかりではないんですけど、サーキットに来ればカメラが撮っていない所でもグランドスタンドからピットの中が見れたりもするし、そういうモニターでは見られない人生のドラマを観に来るっていうのがサーキットまでレースを観に足を運ぶ醍醐味のひとつなんじゃないかなって思います。」

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テレビやネットでは見れないサーキットの裏側を見にサーキットに遊びに来てください

──それでは最後にファンの方々やこの記事をご覧の皆さんにメッセージをお願いします

「今シーズンは皆さんサーキットにレースを観に来ることができなくて、早く生で観たいなとかドライバーさんたちに会いたいなとか思っている方もいっぱいいらっしゃると思います。それは私たちも同じ思いで、ドライバーさんたちもやっぱりお客さんがいないと盛り上がらないよねっていう気持ちで今シーズンやってきました。
なのでこれからサーキットに来れるようになったら、ぜひサーキットに遊びに来てほしいし、応援してほしいと思っています。あと個人的にはまだまだ新人マネージャーなんですけど、サーキットで見かけた時には『まっち、ちゃんとマネージャーできてるじゃん!』って言ってもらえるように頑張りますので、チームの応援も含めてぜひサーキットでお会いできるのを楽しみにしててください!」

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サーキットでお会いできる日が来るのを楽しみにしています

トップレースクイーンから一転、チームマネージャーという裏方に転身した背景には、大好きなレースをもっともっと深く知りたいというレース愛が溢れていました。新人マネージャーさんの活躍をチームの躍進とともに、皆さんと一緒に期待したいと思います。それでは次回もお楽しみに!

(H@ty)

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