塚田勝弘 
先述した項目も含め、中身はマイナーチェンジ版タウンエースそのものですから、新型ボンゴバン／ボンゴトラック共に、新タウンエースの特徴をそのまま引き継いでいます。
小型商用車4ナンバー枠のボディサイズに抑えて狭い市街地や商店街などでの取り回しのよさを実現したとしていますが、タウンエースのOEMとなったことで、バンの全長×全幅×全高は4065×1665×1930（旧型は4285×1690×1865mm）、トラックは4295×1675×1920mm（旧型4335×1690×1910mm）となってむしろ4ナンバー未満となり、旧ボンゴから見ると全高以外は小型化したといえます。
ただし最小回転半径はバン／トラックともに、旧型の4.3mから4.9m（どちらも2WDの値）に大きくなっていますが、これはボディがフルキャブオーバー型からセミキャブオーバー型に変わってホイールベースが2220mmから2650mmに延びたことに伴うものです。
安全装備では、衝突回避支援ブレーキ機能をはじめ、駐車場などでの急発進を抑制する誤発進抑制機能などがパッケージされた衝突回避支援システムの「スマートアシスト」が全車に標準で搭載されています。
搭載されるエンジンは、新開発の1.5Lガソリンで、優れた燃費性能に加えて、停車と発進の多い市街地では豊かなトルクを発揮するそう。また、高速走行時には軽快な加速を披露するなど、長時間の運転でも快適かつゆとりある走りが得られるとしています。
さらに、バン、トラックともに荷室床面の地上高を低く設計され、荷物の積み降ろしに掛かる身体の負荷を軽減。また、低いステップ高により、スムーズな乗り降りが可能なほか、フラットで広い足元スペースとインパネセンターシフトの採用により、前席左右間のスムーズな移動や乗り降りができるようになっています。
はたらくクルマ、あるいはキャンピングカーなどの遊びのベース車としてもニーズのありそうな新型ボンゴ。価格は、ボンゴバンが182万2700円〜235万700円。ボンゴトラックは、168万800円〜213万2900円です。
（塚田勝弘）
■マツダ ボンゴ バン STD 5MT主要諸元（2020年7月17日 発表・9月11日発売）
●全長×全幅×全高：4065×1665×1930mm ●ホイールベース：2650mm ●トレッド 前／後：1460／1440mm ●最低地上高：190mm ●車両重量：1270kg ●乗車定員：最大5名 ●最小回転半径：4.9m ●エンジン型式：2NR-VE（水冷直列4気筒DOHC） ●総排気量：1496cc ●最高出力：97ps／6000rpm ●最大トルク：13.7kgm／4400rpm ●燃料供給装置：EFI（電子制御燃料噴射） ●燃料タンク容量：43L（無鉛レギュラー） ●燃料消費率 WLTCモード：12.6km／L（市街地モード：10.4km／L 郊外モード：13.2km／L 高速道路モード：13.4km／L） ●サスペンション 前／後：ストラット式コイル／トレーリング式コイル ●ブレーキ 前／後：ベンチレーテッド式／リーディングトレーリング式 ●タイヤ：165／80R14 97／95 LT ●車両本体価格（消費税込み）：182万2700円
