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■参加費も事前予約もない気軽なミーティング
●毎月第一日曜開催・ダムサンデー@草木
「来場する人の自由意志」を尊重して気軽に立ち寄るだけのスタイルを続けているミーティングがあります。「ダムサンデー@草木」というミーティングで、群馬県みどり市北部にある草木ダムの駐車場で毎月第一日曜に開催されています。
このミーティングは「JACK HISTORIC CAR CLUB」が企画運営する、参加資格も事前予約も、もちろん参加費も不要のミーティングです。クルマが好きな人たちが、愛車とともに日曜の朝、散歩がてら立ち寄るスタイルなのです。緊急事態宣言後とはいえ、主催者側では事前に「マスク着用」や「ソーシャルディスタンスの維持」の徹底を推奨していました。
主催クラブのメンバーはイギリス車やイタリア車乗りがメインのため、当然参加するクルマもイギリス車やイタリア車が多い傾向です。でも国籍を問わないミーティングですから、国産車をはじめ多彩な名車が立ち寄ります。
その中から今回は、来場者の目を奪ったスーパーカーたちを紹介しましょう。
●草木湖へやってきたフェラーリをチェック!
スーパーカーの代名詞フェラーリは年代を問わず、古いモデルから新しいモデルまで何台も駆けつけました。いつ来てもOK、いつ帰ってもOKの場ですので撮影できなかったクルマもありますが、古いモデルから紹介しましょう。
まずディーノです。1967年にディーノ206GTとして発売された、V6エンジンを搭載するフェラーリを名乗らないモデルでした。そのV6エンジンは1969年に2.4リッターへ拡大され、車名もディーノ246GTに変わります。今回は246GTが2台も並ぶという、マニアにはたまらない光景を見ることができました。
ディーノは1974年まで生産された後、3リッターV8エンジンを搭載するフェラーリ308GTBが1975年に発売されます。12気筒ではないスモール・フェラーリの歴史が始まるのです。
308は人気モデルとして世界的な支持を集め、実に1985年まで10年間という長きに渡って生産されました。こちらは1977年に追加された、脱着式ルーフを備える308GTSです。
続いては1984年に512BBからモデルチェンジして発売された、12気筒フェラーリのフラッグシップ・テスタロッサの後期モデルである512TRです。この日は2台の512TRが駆けつけましたが、ノーマルとリヤスポイラーを追加したクルマがあって見比べることができました。
さらに新しい年式のモデルでは、フェラーリ458イタリアが目立っていました。F430の後継モデルとして2009年から発売されたV8フェラーリで、クーペのほかにオープンのスパイダーがありました。
また、この日は458スペチアーレという高性能モデルも来ていました。4.5リッターV8エンジンは458イタリアの570psから605psにまで引き上げられ、まさにスーパースポーツの名にふさわしいモデルです。
●ランボルギーニもやってくる!
スーパーカーはフェラーリだけではありません。良きライバルであるランボルギーニも健在です。この日やってきた2台のランボルギーニは、ともにスーパーカーブーム期に主役だったモデルたちでした。
まず紹介するのは、1966年に12気筒エンジンを横置きでミドシップマウントしたランボルギーニ・ミウラです。こちらは「まつげ」と呼ばれる特徴的なヘッドライトグリルが変更され、シンプルなデザインになった1971年以降のミウラSVのようです。
次のランボルギーニは最高速度300km/hを誇り、まさに日本のスーパーカーブーム火付け役にもなったカウンタックです。
1974年に発売されたLP400に始まるカウンタックの歴史は、1988年のランボルギーニ創立25周年を記念する25thアニバーサリーまで続くことになります。今回やってきたのはこのアニバーサリーで、1990年まで生産されたうちの貴重な1台です。
●そのほかのスーパーカーをチェック!
スーパーカーはフェラーリやランボルギーニだけではありません。ほかにも名脇役たちが多数存在しました。この日はほかに3台のスーパーカーが集まっています。
まず紹介するのは、衝撃的なターボモデルだったポルシェ911ターボです。スーパーカーブーム期には「ポルシェ・ターボ」と呼ばれ、過給機による圧倒的な加速力でカウンタックやフェラーリBBに立ち向かった1台です。
続くスーパーカーは、映画『007 私を愛したスパイ』に起用され、劇中車として水中を走る姿が印象に残ったロータス・エスプリです。1976年に発売され1978年にはマイナーチェンジしてS2へ、1980年にはターボも追加されました。この日は純白のS3が参加していました。
そして最後はスーパーカーというよりレーシングカーであるフォードGT40です。ル・マン24時間レースにおいて打倒フェラーリを掲げて開発され、車高が40インチ(1016mm)しかないことが車名になりました。
1964年にル・マン24時間レースへ参戦を開始して、1965年から4連覇を成し遂げています。このGT40はロードバージョンが造られ、31台がリリースされています。このうちの1台かまで判明しませんでしたが、この日はナンバー付きのGT40が参加しました。
クルマ好きが集まる自由なスタイルのミーティングですから、まだまだ紹介しきれない台数が集まりました。追って残りのクルマたちも紹介する予定です。
(増田満)