スズキがトヨタとの資本提携に基づき「RAV4」のOEMモデルを販売へ

■トヨタが「RAV4」を年間3,000台規模でスズキにOEM供給

トヨタ自動車が主力SUVである「RAV4」をスズキにOEM供給するそうです。

トヨタ自動車がスズキにOEM供給する「RAV4」

欧州では2021年に新車のCO2排出量を平均95g以下にするよう、自動車メーカーに義務付ける厳しい新規制を導入予定で、規制を守れない場合1g当たり約1万円/台の罰金が科せられることになります。

2019年にトヨタ自動車と資本提携を結んだスズキは、同規制のクリアに向けてHVやPHVなどに強みをもつ同社からOEM供給を受けるのが効率的と判断したようで、トヨタ自動車は年間3,000台規模のRAV4をスズキに供給するようです。

トヨタ自動車がスズキにOEM供給するのは初とのことですが、逆に同社はスズキからインド市場向けにハッチバックモデル「BALENO(バレーノ)」の供給を受けており、意匠を若干変更した上で「GLANZA(グランツァ)」として販売しています。

トヨタ自動車がスズキからインド市場向けにOEM供給を受けている「グランツァ」のエクステリア

これは2017年2月に業務提携に向けた覚書を締結して以降、両社が検討を続けてきた成果でもあります。

ちなみにスズキ「バレーノ」はインドで生産され、日本や欧州などで販売されているグローバルコンパクトカーで、インドではプレミアムハッチバック車に位置付けられています。

スズキ「バレーノ」のエクステリア

両社は昨年3月、トヨタがスズキにHVやPHVなどの電動車をOEM供給し、スズキが海外で販売する計画を公表していました。

スズキは今回トヨタからOEMされるRAV4を、今夏以降に欧州で別のネーミングを付けて販売するそうで、これを機にトヨタ自動車とスズキの連携がさらに深化することになりそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA/SUZUKI)

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TOYOTA GLANZA
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SUZUKI BALENO
https://www.suzuki.co.jp/car/baleno/

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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