トヨタ85CL、ニッサンR86V、マツダ767B! 今も語り継がれる「グループCカー」の魅力を高橋二朗さんに聞いた!【SUZUKA Sound of ENGINE2019】(PR)

鈴鹿サウンドオブエンジン

■1980年代に一世を風靡して日本でも大人気だったグループCカー

11月16日(土)、17(日)に鈴鹿サーキットで開催される「SUZUKA Sound of ENGINE」。注目マシンやドライバーについてこれまで学んできましたが、最終回は1982年に誕生して世界中の耐久レースファンを虜にしたグループCカーについて、WEC(世界耐久選手権)やスーパーGT解説でお馴染みの高橋二朗さんにお話しを伺いました!

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お話を伺った、高橋二朗さん。ありがとうございました!

—高橋さん、今日はよろしくお願いします! 早速ですが、グループCカーはどのように誕生したのでしょう?

「グループCカーは日本のモータースポーツ界の一時代を築いた立役者です。というのも、60年代は様々な自動車メーカーがレースに参戦し、高度経済成長とともにモータースポーツが凄く盛り上がっていたのですね。1976年に富士スピードウェイで開催された日本グランプリには約20万人のお客さんが集まったほど。でも70年代に世界的オイルショックがあり、自動車メーカーの多くがモータースポーツから手をひいていってしまったのです。その後80年代になって、グループCカー規定というものができました。
グループCカー規定で何が一番特徴だったかといったら、ル・マン24時間レースでは25回以下、それ以外の1000km及び6時間レースでは5回というように給油回数とレース距離に応じて燃料の総量が決まっていたのです。すると、『燃費を考えた技術を開発するためには最良のレースだ』と、オイルショックで撤退していたメーカー達が帰ってくる契機になったわけです」

—そうなんですね。これまで様々なメーカーがグループCカーを開発してきましたが、日本と海外では、どちらのメーカーが先にグループCカーを手掛けたのでしょうか?

「グループCカーの規定が出来た時に、一番最初にFIAと共同でクルマを開発したのはポルシェでした。まず956というマシンができて、その後に962、そして今回来場する962Cが誕生しました。このようにポルシェが先行的にクルマを開発していって『こういうのをやろうよ』と示し、それに海外、特にヨーロッパのメーカーが追従する形でどんどんグループCカーが登場しました。もちろん日本メーカーも参入し、トヨタ85CLやニッサンR86V、マツダ767Bなどが生まれたわけです」

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Porche 962C /ADVAN Alpha NOVA(1988年)。鈴鹿1000kmで高橋国光/スタンレー・ディケンズ組が逆転でシリーズチャンピオンを獲得した、伝説のマシン。

—グループCカーは今でも語り継がれるほど、当時大人気だったんですよね。

「そうですね。海外ではル・マン24時間レースが全てグループCカーで行われたり、日本でも選手権ができました。特に日本で大人気となり、今でもグループCカーを特集した本は完売しますよね。そのくらい、日本人にはこの屋根付きのスポーツカーが魅力的だったのです。新しいテクノロジーを感じられたことも人気の一つで、ガソリンをじゃぶじゃぶ使って走るのではない『高効率』を重視したマシンに惹かれていたんだと思います」

—ちなみに高橋さんはグループCカーが誕生した時は、もう働いていましたか?

「全開で働いてますよ(笑)。初めてグループCのレースを見たのは、81年のWEC in Japanでした」

—その時、どのような印象をうけましたか?

「『デカイな~』って思いました(笑)。今のように単座席のスポーツカーではなく、コクピットが2座席取れるようになっていましたから、室内は結構広くて車体も大きかったんですよ。クローズドボディ(屋根のあるクルマ)だったから富士のストレートでは時速300km以上も出て、めちゃくちゃ速かった。エンジンはターボ車が主流でしたけど、少ない燃料で大きなパワーを出していたのも、また魅力的でしたね」

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TOYOTA 85CL(1985年)。ル・マン24時間レースでトムスの中嶋悟/関谷正徳/星野薫組が総合12位に食い込み、日本車として初めてのル・マン24時間レース完走を果たしました。

—「SUZUKA Sound of ENGINE」には合計6台のグループCカー(トヨタ85CL、ニッサンR86V、ポルシェ962C/ADVAN Alpha NOVA、マツダ767B、ニッサンR91CP、マツダ787B #202 JSPC Ver.)がやってきますが、お気に入りのマシンはありますか?

「そうですねぇ、個人的にはニッサンR91CP(1991年)ですかね。実はこのマシン、デイトナ24時間レースでも勝っているんですよ。それまで海外のシャシーを使ってたニッサンが初めて自社で開発したマシンで、デイトナでは実際に現地で優勝シーンを目撃しました。ライバルはポルシェだったんですけど、ニッサンが途中からガンガン攻めていたのが印象的でしたね」

—現地にいたなんて、さすがです! では、「SUZUKA Sound of ENGINE」に来場する方に、ぜひ見て欲しい!というマシンはありますか?

「1991年にル・マン24時間レースで総合優勝を成し遂げたマツダ787Bはぜひ見ていただきたいですね。メルセデス・ベンツのワークスとして出てきたクルマと終盤まで争っていたのですが、最後はベンツがトラブルを起こしてしまい、見事マツダ787Bが総合優勝を果たしたんですよ。もちろん、この時も現地でその雄姿を目の当たりにしました!」

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MAZDA787B #202 JSPC Ver(1991年)。ル・マン24時間レースで総合優勝を飾った#55がミュージアム入りとなった後、国内の全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)レースに参戦するため、急遽製作された787B-003号車。

—東コースを使ってグループCカーのデモランが行われるのですが、どこで観戦したらマシンの性能を感じることができますか?

「東コースならどこでも良いんじゃないですか(笑)。最終コーナーからの加速は素晴らしいし、ストレートも速い。ポルシェが日本に来て、グループCカーの下面の空気の流れを使って車体を路面に押し付けるダウンフォースがより注目されるようになったこともあり、ダウンフォースが凄く効いていて、コーナーも速いですよ。1コーナーからの進入、2コーナー、3コーナー先からのS字も豪快に走ってくれると思います!」

高橋さん、ありがとうございました! 東コースの色々な場所でグループCカーの凄さを堪能できるように、イベント当日は歩きやすい格好で挑みます!!

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「SUZUKA Sound of ENGINE 2018」デモランの様子。

【高橋二朗さんプロフィール】
1957年(昭和32年)10月16日 東京生まれ・東京在住。1979年にモータースポーツ誌『autotechnic』(山海堂)の編集助手としてモータースポーツの取材を開始。その後フリーランサーとして国内外のモータースポーツイベントを取材、国内外の雑誌等に寄稿。
1983年からはルマン24時間レース取材を開始し、これまで23回現地を取材。2002年から2004年までAudi Sport Japan Team Gohのスタッフとして日本語リポートを現地からインターネットにアップ。04年には同チームが総合優勝を成し遂げたのを見届けた。
現在はスーパーフォーミュラ、スーパーGT、全日本F3選手権、世界耐久選手権シリーズ、ルマン24時間/富士6時間など幅広くレース取材を行い、テレビ解説やピットリポーターとしても活躍中。

(yuri)

【関連リンク】

「SUZUKA Sound of ENGINE」オフィシャルサイト
https://www.suzukacircuit.jp/soundofengine/

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