日産スカイラインGT-R専門店に聞いてみた! 第二世代GT-Rを買うなら今? それとも待ち?【気になる中古スポーツカー・バイヤーズガイド】

●ベストRさんで見つけた第2世代GT-Rをチェック!

【1台目】フルノーマル&車庫保管の極上コンディション

平成4年式スカイラインGT-R
658万円/平成4年式スカイラインGT-R(R32型)

ホームページや中古車サイトでは価格応談になっている平成4年式の1オーナー・走行距離1万キロ台のR32GT-Rには658万円のプライスが掲げられています。フルノーマルで車庫保管されていた、ほぼ完璧と言える1台です。

R32型GT-Rのタイヤ
さすがにタイヤは新車時のものから交換されていますが、純正の16インチアルミホイールがしっかり残っています。新車登録から27年が経過しているのに、ブレーキキャリパーまでピカピカです。
R32GT-Rのインテリア
インテリアは新車のままのように清潔なコンディションです。ステアリングホイールは社外品に変更されがちですが、ここもしっかり純正のままです。R32ではダッシュボードが浮いてくることが多いので要チェックです。
ウインカーレバーのタグ
なんと! ウインカーレバーに「ターボチャージャー付車両使用上のご注意」と書かれた注意書きが残っていました。コレクターズアイテム間違いなしです。
R32GT-Rの距離計
メーターパネル内の速度計にオドメーターがあります。その走行距離数は驚きの1万7397キロです。低走行車で気になるのは放置期間の有無ですが、この車両はしっかりと継続車検を続けています。
R32GT-Rの三連メーター
純正で3連メーターが配置されたセンターコンソールも全くのオリジナルです。エアコンが可動するのは当然としても、新車時に装着されていたステレオまでしっかり機能します。
R32GT-Rのシート
純正でバケット形状が採用されたフロントシートです。運転席の右サイドが疲れているケースが多いものですが、このクルマはほぼ気になりません。走行距離を反映しています。
R32GT-Rのエンジンルーム
1万7千キロしか走っていないので、エンジンの塗装が剥がれていることもなく極上のエンジンルームです。赤いストラットタワーバーは販売店オプションだったもので、フルオリジナルと言えます。

【2台目】オリジナル状態をキープする1オーナー車

R32GT-Rの中古車
538万円/平成2年式スカイラインGT-R(R32型)

こちらも1オーナー・走行1万キロ台に負けない程度の平成2年式R32GT-Rです。それもそのはず、走行距離が4万キロの1オーナー車でした。こちらもHPでは価格応談になっていますが、538万円です。

R32GT-Rのホイール
やはり純正アルミホイールが残されています。タイヤは新車時のものではなく交換されていますが、ポテンザを選ぶあたり通なオーナーだったのでしょう。
R32GT-Rのインテリア
フルオリジナルを保つインテリアです。やはりウインカーレバーには注意書きが残っています。4万キロ走行しているということですが、1万キロ台のクルマと遜色ない状態と言えるでしょう。
R32GT-Rのメーター
走行距離が4万キロをなっていますが、正確には3万9983キロです。3万キロ台なのに4万キロとして販売するところに、ベストRさんの良心を感じますね。
R32GT-Rのシート
純正シートがそのまま残っています。表皮の状態などを見ても最良と言えるコンディションでしょう。運転席右サイドにも痛みは感じられません。
R32GT-Rのエンジンルーム
1万キロ台のクルマと比べると若干塗装の剥がれが見受けられるエンジンルームです。とは言っても、登録から29年が経ったクルマとは思えないほど良い状態であることは間違いありません。

【3台目】超貴重! 未登録のGT-R N1

スカイラインGT-R N1(R32型)
スカイラインGT-R N1(R32型)

こちらは売り物ではなく、なんと未登録のまま保管されてきたR32GT-RのN1です。このバンパーに変更するカスタムが流行ったものですね。イベントに出展されたこともあるため、マニアの間では知られた存在です。

GT-R N1のメーター
新車未登録という奇跡の存在らしく、オドメーターの数字は実に10キロです。N1ではなく普通のGT-Rでもこんなクルマ滅多に見られるものではありません。販売車両ではないので悪しからず。
GT-R N1のエンジンルーム
未使用なので痛んでいるはずもなく、まさに新車のコンディションです。N1はベースグレードに採用されたブレーキのABSが外され、エンジンブロックの肉厚が厚くなっています。

【4台目】お買い得感が漂うライチューン仕様

388万円/平成8年式スカイラインGT-R(R33型)
388万円/平成8年式スカイラインGT-R(R33型)

今一番お買い得な第2世代GT-RがR33です。こちらもHPでは価格応談になっていますが、平成8年式の中期型で走行距離が7万キロ台が388万円です。若干チューニングされていますが、修復歴もなく安心できます。

R33GT-Rのホイール
アルミホイールをレイズ製に変更してあります。ローダウンした車高はNISMO製車高調サスペンションによるもので、純正クオリティです。
R33GT-Rのインパネ
とても7万キロ走行しているとは思えないほど程度良好なインテリアです。R32のように注意書きなどは残っていませんが、ステアリングホイールやシフトノブなどは純正のままです。
R33GT-Rのメーター
カーボン調メーターパネルのタコメーターにはGT-Rのエンブレムが描かれ、レッドゾーンは8千回転からになっています。オドメーターには7万7075キロと表示されています。
R33GT-Rのセンターコンソール
ほぼノーマルのインテリアですが、ステレオだけ社外品に変更されています。ブリッツのブーストコントローラーが装着されTOMEI製コンピューターで制御するように変更されています。
R33GT-Rのシート
ライトチューンされている個体ですがフロントシートは純正が残されています。運転席右サイドの痛み具合は7万キロオーバーのクルマには思えないほどです。
R33GT-Rのエンジンルーム
若干塗装が剥がれていますが、7万キロ走行のエンジンルームとしては良い状態でしょう。タービンや吸排気系はノーマルですが、カムシャフトをTOMEI製ポンCAMタイプRに変更されています。

【5台目】400psを誇るNISMO謹製コンプリートカー

NISMO 400R
NISMO 400R

ショールームで異様なオーラを放っていたのが、このNISMO400Rです。R33GT-Rをベースにしながら、排気量を2.8リッターに拡大して400psを発生するRB-X GT2を搭載しています。こちらは販売車両ではないので、悪しからず。

400Rのリヤビュー
400Rには専用開発されたエアロパーツが採用されました。前後バンパーやオーバーフェンダー、それにサイドスカートが装着され、99台の台数限定で発売されましたが、実際には50台前後しか生産されなかったようです。
400Rのホイール
400RのホイールはR33純正の9J×17インチから10J×18インチへ変更されています。nismoと書かれた専用のホイールナットまで採用されました。痛みは見受けられません。
400Rのリヤウイング
ボディサイドに400Rと描かれたデカールが貼られ、リヤウイングのサイドにも400Rと描かれています。一目でノーマルのR33ではないことがわかります。
400Rのインテリア
400RはNISMOのコンプリートカーですので、レースエンジニアが開発したことを示す装備が満載されています。インテリアにも専用のステアリングホイールやシフトノブ、サイドブレーキレバーなどが採用されました。
400Rのメーター
スピードメーターは320km/hまで表示があります。400Rというだけでマニア垂涎の的ですが、このクルマは走行距離が1万2千キロ台でしかありません。
400Rのシート
チューニング内容からフルバケットシートを想像してしまいますが、400RにはNISMO製のリクライニング式シートが採用されました。こちらにも痛みはほぼ見受けられません。
400Rのエンジン
車名の由来でもある400psを発生するRB-X GT2エンジンは2771ccに排気量を拡大してN1用メタルタービンや専用吸排気系を採用しています。ツインプレートクラッチやカーボンプロペラシャフトなど駆動系も強化されています。

※このページで紹介している中古車は、取材時点での情報です。

(写真・文/増田 満)

【関連リンク】
ベストR
http://www.best-r.com/

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この記事の著者

増田満 近影

増田満

複数の自動車雑誌編集部を転々とした末、ノスタルジックヒーロー編集部で落ち着き旧車の世界にどっぷり浸かる。青春時代を過ごした1980年代への郷愁から80年代車専門誌も立ち上げ、ノスヒロは編集長まで務めたものの会社に馴染めず独立。
国産旧型車や古いバイクなどの情報を、雑誌やインターネットを通じて発信している。仕事だけでなく趣味でも古い車とバイクに触れる毎日で、車庫に籠り部品を磨いたり組み直していることに至福を感じている。
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