大きくなっても3シリーズらしいキレの良さは健在【新型BMW 3シリーズ試乗記】

●低速での乗り味に堅さを感じるも、コーナーでの安定感・切れ味は抜群

2019年3月からデリバリーされている新型BMW 3シリーズ(セダン)は、一見すると手堅いキープコンセプトのように感じられるかもしれません。しかし、内・外装のデザインはもちろん、安全装備まで大幅なアップデートが図られています。

日本の狭い道路環境で使うには、新型BMW 3シリーズのボディサイズの拡大は朗報とはいえないでしょう。全長4715×全幅1825×全高1430mmという3サイズのうち、とくに先代よりも25mm拡幅した全幅は、マンションなどの駐車場事情などにより購入を断念する人がいるはずです。

先代は、マイナーチェンジで1815mmの全幅を、アウタードアハンドルの薄型化により日本向けは1800mmに抑えるという大英断を下していました。

一方の新型BMW 3シリーズのサイズ、特に全幅は都市部のみならず郊外の狭い駐車場などでも少し気を使うシーンもありますし、狭い道でのすれ違いも少し気を使うのは事実。

しかし、大きくなったことで、後席の居住性は期待を裏切らない広さとなっています。40mm延長されたホイールベースにより、リヤシートの足元空間には余裕を感じさせます。それでもホイールベースはメルセデス・ベンツCクラスよりも10mm長いだけ(アウディA4と比べると、25mm長い)ですから、とくに細長いという印象は薄く、彫りの深さを増した顔つきもあり、ワイドさが強調されています。

タイヤはブリヂストンのランフラットタイヤ「TURANZA T005」で、225/40R19サイズを履く試乗車は「M Sport」仕様なので車高が10mm下がっていて、ワイドで低く構えたスポーティなたたずまい。

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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