【新型プジョー508試乗】ファストバックスタイルを採用した新型のボディサイズ、デザイン、居住性は?

グループPSAの主力プラットフォームである「EMP2」を使い、セダンタイプでも4ドアファストバックに仕立てたプジョー508。2019年夏には、ステーションワゴンのSWも日本上陸予定になっています。

ボディサイズは全長4750×全幅1860×全高1860mm。先代よりも80mmも短くなったものの、全幅は5mmワイドになり、全高は5mmプラスになっています。最小回転半径は−0.4mとなる5.5m。全長が短くなったのは朗報ですが、全幅は5mm幅広になったのは、狭い住宅街や駐車場などでは気になるはずで、実際に撮影場所の狭い敷地内では少し取り回しに気を使いました。

新型プジョー508のハイライトといえるデザインは、かなり印象に残るもので、フロントマスクは切り立ったフロントグリルとフルLEDライトを中心に、彫りの深さとワイド感を抱かせます。

サッシュレスドアを採用したサイドビューは、4ドアクーペのようにスポーティ。リヤビューは、プジョーのシグネチャーであるライオンの三本の爪痕をモチーフとしたフルLEDリヤコンビランプが目を惹きます。

内装は、小径ステアリングの上からのぞくように見る12.3インチメーターディスプレイ(プジョーはデジタルヘッドアップディスプレイと呼ぶ)、中央の8インチタッチスクリーン、その下にある7つのトグルスイッチからなる「Peugeot i-Cockpit」が特徴。

プジョー3008や5008でもお馴染みの同コクピットは、新型508でさらに先進的なデザインに昇華されています。またフローティング式のセンターコンソール下には、非接触充電のQi(チー)も配置されるなど、使い勝手にも配慮されています。

前後席ともにシートサイズは大きく、とくに前席は頭上にも余裕があり、ゆったりと座れます。後席は頭上が少し狭く、乗り降りする際も気を使うことも。また、後席は前席よりも着座位置が高めで、圧迫感はないものの、長身の方だと少し窮屈に感じるかもしれません。

トランクリッドではなく、ハッチバック(テールゲート)をもつ荷室は、通常時487Lで、後席両側を倒すと旧型よりも156L増となる1537Lまで拡大します。大開口ですので、積載性はワゴンには及ばなくても長い荷物や高さのある荷物にもある程度対応してくれそうです。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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