こんな展開ある!? 惜しくも優勝を逃したシャルル・ルクレールをもっと応援したくなった【2019年F1第2戦バーレーンGP】

ここまでくるとルクレールの勝ちを信じて疑わなかった私。「シャルル・ルクレールがキャリア初優勝!」と記事を作成していたほどです。

呑気に執筆しながら見ていた45周目、「エンジンがおかしい」という衝撃の言葉が飛び込んで来ました。

「え!どういう事!?」と慌ててTVに目を向けると、明らかにルクレールのペースが遅い……。周回遅れのマシンにも抜かれていきます。

ベッテルのスピンにより2番手に浮上したルイス・ハミルトン(メルセデス)と9秒あった差が残り10周になったところで1秒になり、48周目の最終コーナー手前でハミルトンがいともたやすくルクレールをパス。

レースは最後まで何が起こるか分からないのが面白い所でもあるのですが、こんなことってありますか(涙)。目の前に見えていた初優勝があっという間にくずれ落ちていきました。

さらに54周目にはボッタスが軽々とオーバーテイクし、3番手まで順位を落とします。

「せめて表彰台に立たせてあげたい!」と思っていたら、今度はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が5秒後方まで迫ってきます。このままいくと、レース終了直前で抜かれる……。日本人としてレッドブル・ホンダの3位表彰台を見たいけれど、今日は空気を読んで〜と願わずにいられなかったのはきっと私だけじゃないですよね。

と、ここでルノー2台がトラブルのためコース脇にマシンを止めるというアクシデントが発生! これによりセーフティカーが導入されました。

セーフティカーラン中は、追い越し禁止。残り2周、このままフィニッシュになればルクレールは3位表彰台に。しかしレースが再開すれば背後にせまるフェルスタッペンに抜かれるのが目に見えています。

結局、セーフティカー先導のままレースフィニッシュ。不運だったルクレールに最後の最後に運が向き、無事3位表彰台を獲得しました。

勝者のハミルトンにチームから無線でお祝いのメッセージが送られるも、「チャールズ(ルクレール)はかわいそうだったね。彼は本当に素晴らしいレースをしていたよ。僕らはもっと仕事をしなければいけないね」と返答。

さらにハミルトンはマシンから降りるとすぐにルクレールの元へ行き何度も肩を叩いて慰めたり、表彰式前の控室では「まだキャリアが長いから大丈夫だよ。僕らの2倍はあるよ(笑)」とルクレールの気持ちを和ませようとしていた姿がとても印象的でした。

さて今回の主役、ルクレールはというと、レース後のインタビューで「しょうがないね。モータースポーツでは起きることだよ。もちろんがっかりしているけど、すごくアンラッキーな中でも最後にセーフティカーがあったからラッキーだったんじゃないかな。チームに感謝したい」と悔しさを表に出さず、むしろ謙虚な発言。なんて良い子なの〜(涙)。

今シーズンから導入されたファステストラップポイントを獲得したことですし、今回のレースを見て誰もがルクレールの速さを認めたはず!

もし私がルクレールだったらテンションだだ下がりで走るのを辞めたくなってしまいそうですが、「マシンをとにかくゴールまでもっていくように」というチームの指示に「やってみるよ」と冷静に答え、そしてその指示通りに走り続けたルクレールの姿に胸が熱くなりました。

いつか表彰台の真ん中に立てる日が来ることを信じています!

バーレーンGPリザルトは以下の通りです(ポイント圏内のみ)。

順位/No./ドライバー/チーム
1/#44/ルイス・ハミルトン/メルセデス
2/#77/バルテリ・ボッタス/メルセデス
3/#16/シャルル・ルクレール/フェラーリ
4/#33/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
5/#5/セバスチャン・ベッテル/フェラーリ
6/#4/ランド・ノリス/マクラーレン
7/#7/キミ・ライコネン/アルファロメオ・レーシング
8/#10/ピエール・ガスリー/レッドブル
9/#23/アレクサンダー・アルボン/トロロッソ
10/#11/セルジオ・ペレス/レーシング・ポイントF1チーム

(yuri)

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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