築地市場から豊洲への大移動で話題のターレーってどんな乗り物? 公道を走れるの?

10月6日から8日にかけて行われた築地市場から豊洲市場への大規模な引越しが大きなニュースとなっていました。その中でも深夜から早朝にかけて道路を封鎖して行われたターレー(ターレットトラック)の大移動はtwitterやyoutubeでも大きな話題となっています。この市場の引越しのニュースなどでターレーを初めて見たという方も多いのでは?

この見慣れないターレーとはいったいどんな乗り物なのでしょうか?

市場や工場などで使われることの多いターレーは小型特殊車という分類で普通免許でも運転できます。構内輸送に特化し実用一辺倒で設計されており、ほとんど構内というごく限られた中で運用されることから運転席のイスすらありません。

構内輸送に特化しているため荷台部分を最優先で設計されています。フロント部の円柱形状の部分には駆動系が入っています。その駆動系ごとまわすことにより操舵する仕組み。この構造によりかなりの小回りが利きます。

この駆動系が入った円柱部分の上部にリングが二重に置かれています。太いほうがハンドル、細いほうがアクセル。アクセルリングを握りこむことによって加速していく操縦方法。足元のペダルがブレーキになります。

ナンバーもついているので公道走行は可能ですが、最高速度はせいぜい15km/h程度。また動力源は電気となっています。つまりはEV。過去には2ストロークエンジンが多かったターレットトラックですが、20世紀終盤にはEVが登場。とくに食品を扱う築地などの市場ではEVのターレットトラックはかなり早い時期から導入されていました。

排気ガスが出ないことにより中卸の並ぶ場内でも気兼ねなく使えるというEV化は市場全体で歓迎されていたそうです。

さまざまな乗り物が導入されては去っていくような淘汰を繰り返し市場場内の花形輸送手段の地位を確立したターレットトラックは豊洲市場に移転しても場内輸送の花形の地位を譲ることはしばらくはないでしょう。

新しくオープンした豊洲市場に行く機会がありましたら、ぜひこのターレットトラックにも注目してみてください。市場で働く方々の卓越したテクニックで走り回るターレットトラックの姿には感動すらおぼえることでしょう。

(写真・文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩

松永 和浩 近影
1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。