実は日本の電動バイクに対する規制はかなりキツめ。海外に比べ、モーターのパワーを1/6くらいじゃないと公道を走れないルールなんです。
なのでフル電動モデルは少し苦労しますが、その点ハイブリットは「抜け穴」とも言えます。エンジンもモーターも合わさっているのにエンジンは125cc、モーターも125相当のパワーでもOK。
PCXハイブリッドには0.36kwという多少控えめのモーターが付いていますが、極論125相当のモーターを積んでもナンバーは変わらず125。つまりエンジンとモーターのダブルで合計250相当のパワーが出ていたとしても125cc区分で走れちゃうんです。
モーターのアシストが効くのはスロットルを開けて約4秒間と追い越しの時など低速からの加速時。確かに出だしの加速が全然違います! 全開で発進したらスタンダードモデルじゃついてこれないレベルの加速力です。
特に走行モード「S」は一番過激で125ccとは思えないくらい速い! それこそ250と変わらないレベルでグッと前に押し出してきます。「バビューン!」という加速音が一番あってる気がします。純正でここまで気持ちのいい伸び方をするスクーターはかなり珍しいと思います。
例えば小さな範囲で展開するときなど、アシストが効いて小回りが楽です。エンジンと違って微妙なスロットルワークで開けたり閉じたり、という動作の必要がなく、ある程度一定のスロットル位置で電動+エンジンで動くのでめちゃくちゃ楽でした。
試しにタンデムしてみるとさらに違いが明確に。エンジンのPCXは回ってるけど前に進まないラグがあってからスピードに乗るのに対し、ハイブリットはラグ無しで加速可能。
90kg近い男性を後ろに乗せていても、一人で乗っている時と同じ加速をしてくれるんです。
Sモードでタンデムするとあまりの勢いに仰け反ってしまうくらい。Dモードは一人で乗っている時では控えめすぎてあまり違いがわかりませんでしたが、タンデムしてると調度良く加速していきます。