漫画「ゴールデンカムイ」で注目を集めるアイヌ文化。二風谷でその一端に触れる(北海道)【車中泊女子の全国縦断記】

今年もアイヌの舟下ろしの儀式【チプサンケ】が2018年8月18日〜19日に開催されます。18日は前夜祭として午後からユカラと語り部、ウトムヌカラ(結婚式)が執り行われ、地域の方々の盆踊りが開催されます。19日にはカムイノミ(神、もしくは霊的存在に対して祈りを捧げる儀式)から始まり、古式舞踊、午後から川辺のカムイノミ(舟おろしの儀式)と続いて、子どもたちが待ちに待った「舟くだり」というスケジュールです。参加は自由、しかも無料です!

平取アイヌ文化情報センター(二風谷工芸館)にて木彫り体験もできますよ。イベント期間中に限り、こちらも無料!

古式舞踊は【白糠アイヌ文化保存会】と【平取アイヌ文化保存会】により、アト°イソーリムセ(舟こぎの歌舞)、シッチョチョイ(豊年踊り)、ク・リムセ(弓の歌舞)、ウタレオプンパレワ(輪踊)、ハララキ(大空を舞う丹頂鶴の舞)、チャピヤーク(アマツバメの舞)、皆で輪になってのヤイサマ(即興歌)とホリッパ(輪舞)…と、豪華な演目です。(もしかしたら今年は少し変わっているかも知れません)

昼食は、ドライブイン【ユーカラ】で『キトピロラーメン』を食べました。キトピロとはアイヌ語で行者ニンニクのことで、プクサとも言います。アイヌ文化の代表的な山菜のひとつです。においが強い植物ですが、食べると元気が出ますよ。

二風谷の駐車場から約1.5kmほど北に『びらとり温泉ゆから』(日帰り入浴は420円)があり、隣接して『二風谷ファミリーランド』もあるので夏休み期間中は特に家族連れで賑わっています。お子さんの自由研究に訪れているという方も多いようです。

ちなみに、「アイヌ」とはアイヌ語で「人間」を意味します。アイヌの社会では、「アイヌ」という言葉は本当に行いの良い人にだけ使われたそうです。

二風谷で、アイヌの精神文化に触れてみてはいかがでしょうか。

(松本しう周己)

【関連リンク】

体験学習のご案内|【公式】平取町立二風谷アイヌ文化博物館のホームページ
http://www.town.biratori.hokkaido.jp/biratori/nibutani/learning/

この記事の著者

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松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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