「早すぎた名車」マツダ・ランティスがマツダブースの主役だった!?【オートモビルカウンシル2018】

今回そんなランティスが展示されると聞いて、ウェブサイト「愛車を作ろう」で数々のクルマをミニチュアモデルとして製作し、紹介しているkatsuさんもオートモビルカウンシルに来場しました。

「ランティスのおかげで僕の人生は変わりました。これが展示されると聞いて、日程的にはタイトでしたが、一目見ようと三重県から駆け付けました」とkatsuさんは話します。

当然自身の製作したミニチュアを持参。当時ランティスの開発を手掛け、現在株式会社マツダE&Tの取締役を務める宮脇俊一郎氏も会場でkatsuさんの作ったミニチュアを目の当たりにして「すごく精巧ですね、こんな風にしてもらうと私もとてもうれしいものですね」と話してくださいました。

マツダ関係者にお願いをして展示されているランティスと自身の作品を一緒に撮影するkatsuさん、そして私もぜひと撮影する宮脇さん。クルマの志に共感し、それに共鳴して、新しい創作活動のきっかけになる。その作りを見て題材となったクルマを手掛けた人へ「共感が里帰りする」。

こうしたコミュニケーションはもしかすると、モーターショーでもオートサロンでもなく、オートモビルカウンシルならではの光景なのかもしれません。

なんと、katsuさん、次期マツダ3のデザインコンセプトと目されるマツダ魁コンセプトのモデルもすでに製作に入っているとのこと。

「なかなかショーで発表された本物の繊細で微妙なボディラインをモデルで実現することができず苦労しましたが、だいぶ当初よりは近づけたかもしれません。」と話していました。マツダデザインはkatsuさんの創作意欲も刺激しているのです。

人の人生に彩をもたらすクルマ。それに創作意欲を触発されて新たな作品が生まれる。その出来栄えをモデルになったクルマの生みの親と愛でる。これを自動車文化と言わずなんといいましょう。

自動車文化とは決して「目指す」ものではなく、同時多発的に「共感しあい、共鳴しあう。」クルマを介してそんな場面がたくさん生まれている状況をいうのではないでしょうか。

そういう意味で自動車文化を感じるコミュニケーションの一コマに居合わせることができたこと、今回のオートモビルカウンシルの思い出の一つなのでありました。

(文:中込健太郎/写真:中込健太郎・平野学)

【関連リンク】

愛車を作ろう
http://www7b.biglobe.ne.jp/~aishawotukuro/profile/profile.html

マツダ「オートモビルカウンシル2018」に出展
http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2018/201807/180705a.html

【関連記事】

過去を愛でるのではなく「昔から変わらない」思想を感じたスバルブース【オートモビルカウンシル2018】
https://clicccar.com/2018/08/06/616075/