ホンダ・ビートは、ゴーカート? スーパーカー? オープンカー?それともスポーツカー?【等身大インプレ・その3】

今回の試乗では2日間で約400km走行して、ハイオク指定の燃費は20km/lでした。なにしろ速度に関わらず全域でアクセルを吹かしていましたから、燃費が20の大台に乗るとは思っておらず、ビックリしましたヨ!

最新のS660が搭載する直噴ターボは、低中回転域のトルクで力強く押し出す走りが特徴。一方ビートは、エンジンを高回転まで引っ張ってパワーを引き出して走るタイプなので、まさに真逆の性格でした。更にS660はターボトルクの恩恵で、シフトをサボるズボラ運転も許容してくれますが、ビートでは、常に回転を維持してシフトを継いでいかないと走ってくれません。

そのため、いつでもどこでもドライバーが両手両足を駆使して運転するので「クルマに乗せられている感覚」は皆無! クルマの全てを操るビートのドライビングが、非常に新鮮ですし、ビートからも「いつだって俺は全力さ!」と語りかけられるようでしたヨ。

ただビートは、乗り手によって印象が異なるクルマだと思います。S660の走行性能を基準にしたら、超ネガティブな評価を食らうかもしれません。でもそれはある意味正しいし、それはそれで良いのだと思います。

筆者がビートを走らせて感じたのは、街中では「公道のゴーカート」であり、ボンネットをガバッとあげた姿はまぎれもなく「スーパーカー」てあること。そして山坂道では「オープンカー」として風を切り、ミッドシップの運動性能を発揮しながら、ヒトもクルマも全力でドライブする「スポーツカー」であるということでした。まさしくビートならではの個性なのだと、実感した次第です。

今回ビートをシェアしてくださったオーナーさん、ありがとうございました。是非是非、ビートを大事にしてください。そしてまたいつの日か、シェアさせてくださいネ。

(星崎俊浩)

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