総重量60トン超の大型トラックでも運転方法は乗用車とほぼ一緒。でもレバー類の操作はちょっと違う【新型スカニア・S650試乗】

皆さん、大型トラックの運転方法ってご存知でしょうか? 今回、スウェーデンのメーカー・スカニア社の新型トラック(トラクター)試乗会で実際に運転してきましたので、操作方法をお教えしますね(実際には大型自動車免許がないと運転できませんけど)。

乗り込んだのはスカニアS650というモデル。世界でも唯一のV8エンジンを搭載し、欧州で人気のフラットフロア・キャビンを備えた上級モデルです。牽引している荷物を含めると総重量は約60トン。「もはや建築物!?」という巨大な物体です。

さぞや運転は大変かと思いきやさにあらず。操作方法は非常に簡単で、乗用車のオートマチック車と基本的な操作同じでした。

ただしシフトレバーはインパネ中央にはついていません。普通はウインカーがある、ステアリングコラム右側のレバーがオートマチックトランスミッションのシフト操作部になります。

このレバーに付いているダイヤルを前方に回せば「D」レンジに入ります。

あとは乗用車と同じ位置のアクセルを踏んでやればあっけなく発進。ブレーキも普通の乗クルマと同じですから心配はまったく不要です。楽勝!

ただし実際の運転では、車重の重いトラックでは通常のブレーキだけでは不十分です。そこでリターダーと呼ばれる専用の追加ブレーキも操作する必要があります。

その操作は先ほど紹介したシフト操作ダイヤルがついたレバーで行います。

このレバーを時計回り方向に倒してやると、リターダーが作動して強力な制動力を得られます。なお、普通の車ではシフトレバーがあるインパネ中央位置に生えているレバーは、なんとパーキングブレーキレバーでした。

今回、クローズドコースにて記者が運転してみましたが、各操作に対して(過敏ではなく)繊細に反応してくれることが驚きでした。

これなら長時間運転でも疲れは少ないのではないでしょうか。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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