直進性の悪さはリヤのトー変化と結論を出す!
ファーストトライで最も問題になったのが、直進性の悪化とフロントのフラつきだ。そこで200km/h以上での直進性を強くするためのトライをしてみた。
1stトライでの問題点を総合的に判断すると、ふたつの問題点に絞られた。その1は、フロントに大型エアダムを装着して、リヤは小型スポイラーのままだったので、フロントのダウンフォースのみ強くなってしまいリヤが安定性を失っている点。
その2は、車高を下げたことによりアライメントが狂っている点と、サスの設計速度以上になるためにトー変化が激しく、全体がトーアウトになり直進安定性を失っている点である。
そこで、今回はワンオフスペシャルの大型リヤウイングを採用し、さらにウイングに流れるエアを整流するために、アルミパネルで大型のルーフスポイラーを製作した。これにより、フロント&リヤスポイラーのバランスが理想的になると考えられた。
アライメントは、曲がる性能を多少犠牲にしても、直進性をアップするというセッティングにした。
この数値は結果的には成功であり、1stトライでの直進性の悪化は、リヤのトーインがノーマル値+4mmに対してマイナス値になっており、さらに高速走行で開いてしまったのが最も大きな原因との結果を出した。
・・・・・・・・・・・・・・
この時代、本格的なハードなチューニングは、各チューニングメーカーもショップもまだまだスタートしたばかりのMR2チューン。シグマオートモーティブ+マッドハウス+OPTでのこの究極テストが指針になっていたとの自負あり!です。次回その3では、4A-Gの中身を徹底解析!です。
[OPTION 1984年11月号より]
(Play Back The OPTION by 永光やすの)
【関連記事】
日本初スポーティ・ミッドシップの極限記録に挑戦! まずは250km/h・その1【OPTION 1984年11月号より】
https://clicccar.com/2018/04/29/583256/
シグマと共同開発したOPT MR2、谷田部1stトライで236km/h! その3【OPTION 1984年10月号より】
https://clicccar.com/2018/03/01/562722/
4A-G最速を記録したOPT MR2のメカニズムがコレだ! その4【OPTION 1984年10月号より】
https://clicccar.com/2018/03/02/562742/