【新車】お値段なんと「1億円」? トヨタの燃料電池バス・SORAに体験試乗。驚きのスムースネスと静かさ

さて、その「SORA」に同乗試乗したのは、10分程度の特設コース。まさに路線バスとして運用されるであろう都内の道で、その乗り味を感じるというルートです。

運転席の真後ろに陣取って、メーターを凝視していると想像以上に、レスポンスよくパワーメーターが反応しているのを確認。

燃料電池の乗用車「MIRAI」よりもマイルドなセッティングにしているという話でしたが、通常のディーゼルエンジンを積んだ路線バスよりも、ずっと素早く反応している印象です。その加速もスッと軽やかに感じるもので、さらに振動やノイズもほとんど感じないというスムースさです。

こうした快適性で、東京オリンピック・パラリンピックで世界からのお客様を「おもてなし」すればインパクト大なのことは間違いなしと思えるほど、驚きの静粛性です。

さらに「MIRAI」では燃料電池に空気を送り込むブロワーの音が気になりますが、FCスタックをルーフに積んでいるためか、そうした燃料電池ならではのノイズもあまり気になりません。ゼロ・エミッションであることはメインテーマであるのでしょうが、それが副次的と思えるほど、静かな車内と電気駆動だからこそのスムースな加減速のほうがユーザーメリットとして実感できる10分間の試乗でした。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる