実はNEW300ZXをホットマシンとして購入した時から、この計画は頭のスミにあったのだが、VGターボチューンがはかどらず、目標性能をクリアできなかったのだ。しかし、谷田部テストでその悩みも解消された今、GOということになったわけだ。
その耐久用300ZXは、しかし、完全な本格的レーシングマシンにはしない。やはり、身近なストリートからかけ離れたくないからだ。
VGエンジンはHKSが担当するが、あくまでもオリジナルパーツとして市販するためのテストベンチという考え方である。つまりVGオーナーへフィードバックできなければ意味がない。
これはボディやサスペンション、タイヤにもいえる。まずボディは市販のドレスアップキットを採用する。若干のレース用リファインはあるだろう。が、超オーバーフェンダーのスペシャルボディにはしない。市販キットの空力、耐久性などをチェックしたいからだ。
サスペンションは特注か流用で始まる公算大。しかし、テストでベストに近いものが選ばれるはずだ。当然、市販にフィードバックされる。
このマシン製作に関しては、日産車のレース活動で伝統と名門の誉れ高い東名自動車が協力してくれることに決定している。つまり、OPTの300ZX耐久レース挑戦は、HKSと東名のジョイント作戦というわけだ。
これに加えて重要なのがタイヤである。これもOPTはレーシングタイヤを採用せず、市販ラジアルに近い状態で挑む予定だ。ボディキットとのからみもあるが、あくまでもストリートとの一体感で耐久レースを実験の場にしたいからである。
このOPT300ZX、耐久レース挑戦計画は85年の富士スピードウェイで火ぶたを切る。今後のテストも谷田部からFISCOへと舞台が移る。
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しかし、山はまだまだあります…しかも物凄く高そうな山がたくさん。今後の展開を皆様も生暖か〜い目で見守ってください(笑)。さて次回その5では、参戦騒動に巻き込まれた(!?)東名自動車の声を聞いてみましょう。
[OPTION 1984年11月号より]
(Play Back The OPTION by 永光やすの)