ブーム再び? 懐かしのグラチャン族はイキがよくてアツかった!【OPTION 1982年11月臨時増刊号より】

拍手パチパチ、精悍なマスクです
スカイラインGT/神奈川県・N.Sクン

改造ベースとしてはとてもポピュラーな愛のスカイライン、通称ハコスカ。コイツは47年式で迫力ある改造がなされている。チンスポにリヤスポ、フェンダーは手で叩き出し、さらに前後フェンダー間にはサイドステップがシルバーに光り輝いている。

なんといってもこのクルマの売り物は、その精悍なマスクにある。ノーマルのグリルとFバンパーは外され、中からパイプで引っ張ってきているオイルクーラーが前面でドーンと威張っているんだから。両端の4灯式ヘッドライトにはカバーがかけられ、銀の地に赤でスカイラインの文字が浮かび上がっている。

中身のほうも、これまた充実。2.6L直6エンジンに、ソレックスキャブとタコ足&大径エキゾーストパイプを備え、フライホイール軽量化。あり余るパワーを確実に伝えるために、クラッチまで強化してあるのだ。

怪物ダブルズィを、さらにモンスター化
ジェミニZZ/R/茨城県・S.Oクン

この手のクルマの中では珍しい、ラリーベースカーの登場。このZZ、ノーマルでもパワーがありすぎ、足まわりも固すぎて、シロートさんでは持て余すという代物。外観の変更は、チンスポにリヤスポ、ドアミラーにエアインテークスクープくらい。エンジン関係は、タコ足に50φのストレートマフラーを付けてある。あの固いサスペンションはさらに強化され、KONIのラリーサスが入っているそうだ。

これだけ足まわりが固められると、並のシートではホールドがダメ。ドライバー側にはオートルックのFRPシート、ナビ側はコルビューのGTAである。これらのシートに身体を縛り付けるのが、シュロス製シートベルト。そして、全部を囲うロールバーが入っている。

ハ、ハイオーナーカーのグロリアが・・・
グロリア280E/千葉県・S.Iクン

56年式のグロリアを、物々しくドレスアップ。チンスポにリヤスポ、そしてオーバーフェンダーはワークスセリカからの流用だ。これらを全部ブラックにし、シルバーのボディにアクセントを付けている。足まわりには、加工ホイールが10Jと12J、これにダンロップレーシングを履く。もちろん、サスは強化している。グリルからバンパー下のオイルクーラーまで引っ張っているオイルラインが迫力。

これぞハコスカ、ブッチギリ!
スカイライン2000GT/茨城県・Y.Aクン

オールシルバーで全体的にまとまっているハコスカ。オーバーフェンダーにチンスポイラー、リヤスポイラーを加えた外観はホイールでアクセントをつけてある。スピードスターマークⅡはF9.5、R12.5×13でアドバンレーシングの205と245をFRに履く。エンジンは2.6Lのフルチューンだ。サイドアウトマフラーは自作でこんなもんはお手のもの。シルバー塗装はよく見るとラメが入っている。改造費は全部で80万円。

ケバケバファンダーがニクイ!
グロリアSGL-E/千葉県・F.Aクン

51年式のグロリアに、さらにシブ味が加わった感じ。サバンナワークス用のオーバーフェンダーをサイドに張り出させ、ブラックのボディカラーにゴールド色を目立たせている。エンジンは3Lのフルチューンで、HKSのターボチャージャーも装着。足まわりはFに強化スプリングを入れ、1巻カット。ショックはFにカヤバ、Rにガブリエルが入る。その他、ニッサン純正のコンペティション用ステアリング、パイオニアのカーコンポーネントが室内を飾る。

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あらためて見て、みんなのアイデア溢れる自由な発想、流用にDIY製作には頭が下がります! クルマに対する熱の入れようは、平成の今より熱さと情熱は確実に、昭和のグラチャン族さんたちのほうが勝っているように感じませんか?

[OPTION 1982年11月臨時増刊号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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