ブーム再び? 懐かしのグラチャン族はイキがよくてアツかった!【OPTION 1982年11月臨時増刊号より】

オバフェン処理のきれいな元4ドア
セドリックターボ・ブロアム/千葉県・M.Sクン

55年式のこのセドリック、元はといえばおとなしくシックなアダルトカー。それが、見事なほどに改造され、人目を引くこと受けあい。

RX-3用のワークスを流用したバーフェン、430用のフロントスポイラーはどちらもキレイにパテ埋め。スカイラインRS用のリヤスポイラーに純正430の2800ブロアム用バンパーを前後装着、サイドにもプロテクションモールが回る。ライトマスクも430用純正。

エンジンもスゴイ! 2.6Lにボアアップされ、68度のハイカムにレーシングピストン、そしてうまくマッチングした燃料インジェクションにターボ用のエアクリーナー。すべてがコンピューターチューン。プラグコードもアクセルのイエローコードを使用。

これに合わせて、ショックもチューンアップ。F/Rともにカヤバの強化サスに、スプリングも強化。ホイールはスターフォーミュラ製のメッシュで、F10J/R11J。これにブリヂストンレイン。

しかし、なんといってもこのホイールをカバーしているオーバーフェンダーはスゴイ。RX-3用を430に付け、パテ埋めしてこんなにキレイなラインを出した例は他にない!

さわやかさんのRX-7
RX-7・GT/茨城県・Y.Kクン

数あるRX-7でも、これはキレイに仕上がっております。ま、改造というとどこかグロテスクさが未完成のままチラッと顔を出すのが多い中で、キラリと光る。

55年式のサバンナをベースに、チンスポ、リヤスポを加え、バーフェンはフェアレディZ用を流用。バーフェンのホイールアーチもタイヤ&ホイールとよくマッチして、横から見てもしっくりいく。サスペンションはフロントにコニ・ショック、リヤにカヤバ8段調整レース用ショックが入っている。室内は、4点式のロールバーにTRD純正のバケットシートが入り、ここに座ってスリッパを履き、ヒール&トゥをするそうだ。白に鮮やかなマリンブルーのストライプ。バーフェン&スポイラー関係もブルー色の使い方だけで、大成功の1台。

やったね、ピストンもターボ用だぜ
セドリックSGLE-F/千葉県・N.Kクン

52年式のセドリック。外観もさることながら、ボンネットの下はまるで羊の皮をかぶった狼といった感じ。L28に載せ換え、68度のハイカムに強化バルブ、バルブスプリングが入っている。さらに、クランクシャフトやコンロッドにも手を入れているそうだ。ターボチャージャーはHKS製、ターボ用のピストンも入っている。これだけの高回転マシンを着実に点火させるためには、やはりCDIが必要。また、ターボの発する熱を処理するために、オイルクーラーを付加しているのも賢明。

外観の変更点は、ケンメリ用のチンスポ、セリカ用のワークス・バーフェン、なんとマツダポーターキャブ用のワンテールに、セリカLB用のエアダクト、RX-7用のリヤスポをキレイにパテ埋めして装着。ボディカラーは、ワーゲンシルバーにレインボーラメが入っている。足まわりは、ショックがカヤバ、F/R共に強化品だそうだ。

オリジナルL28を3Lにボアアップ
セドリック330/千葉県・H.Aクン

現行モデル(82年の)に比べ、より丸みがあった52年式2ドア・セドリック。例にもれず、ボディの内外ともにかなり手が入れられている。オリジナルのL28は3Lにボアアップ、強化バルブにハイカムが組み込まれ、ポートもピカピカに研磨されている。キャブは44φのソレックス3連装、CDIとイエローコードにより点火される。

足まわりはH130の強化スプリングを前後に入れ、モンローのコンプレッサー付きエアショック装備。ホイールはスターフォーミュラメッシュに、タイヤはポテンザレーシング、240/265だ。

外装はケンメリ用フロントチンスポ&リヤウイング、RX-3用のワークス仕様バーフェンはリベット止め、ボンネット上のエアダクトはアメ車用。フロントマスクにトドメをさしているのは、なんといっても黄色いオイルラインで引っぱってきたオイルクーラー。黒のボディに、バーフェンとエアダクトがブルーメタリック、シャレたツートーンです。

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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