【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第30回・虚飾を廃した合理的3ナンバーセダン。 日産 マキシマ(3代目)

薄いフロントフェイスはランプをサイドへ回すことで存在感とワイド感を表現。リアも、ガーニッシュ一体のランプが安定感と高い質感を示します。そして、ボディ同様のプレーンなアルミホイールが一体感を増幅。

エクステリアに準じ、インテリアもまた威圧感を廃したパーソナルな表情。2重構造のソフトパッドを用いたインパネは曲面で構成され、ドアトリムまで連続した流れが室内の一体感を表現します。

ひと回り大きいプリメーラのようなボディは、前澤義雄氏率いるデザインチームによるもの。3ナンバー専用ボディのデザインに当たり、従来のアメ車的指向からの決別は、当時かなり思い切った判断の筈。

この難題に立ち向かえたのは、優れたプロポーションと高い面質、つまり自動車デザインの本質を突き詰めることで「あるべき回答」が得られるという、揺るぎない信念がチームにあったらからなのかもしれません。

●主要諸元 日産 マキシマ TYPE 1(4AT)
形式 E-J30
全長4765mm×全幅1760mm×全高13955mm
車両重量 1360kg
ホイールベース 2650mm
エンジン 2960cc V型6気筒OHC
出力 160ps/5200rpm 25.3kg-m/5000rpm

(すぎもと たかよし)

この記事の著者

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すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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