発売後短期間でチューナーたちが様々なアプローチでMR2をチューニング! その2【OPTION 1984年10月号より】

【最強ターボ】ブリッツMR2ターボ

286psはまさにレーシング!

パワースペック286ps!の強烈なMR2が早くも姿を見せた。ミッドシップ・ランナバウト・ターボのステッカーが、外観はノーマルでありながらただものではないことをさりげなく教えてくれる。

エンジンは、カールシュミット製のターボ用鍛造ピストン、ステンレスガスケットを使い、圧縮比を9.4から7.6に下げている。使用するタービンはKKK製K26.2466G6.11で、最大ブースト圧1.8kg/cm2。ドライサンプを採用。エンジン出力286ps/8600rpm、トルク33.5kgm/6800rpmを発生、まさにレーシングエンジンだ。

インタークーラーは水冷式を採用し、エアジエターコアは水冷式のメリットを生かしたスモールサイズのものをリヤスポイラーにサンドイッチマウントし冷却効率のアップとリヤビューの迫力をアップさせている。

このブリッツMR2はシグマオートモーティブの開発。この286ps仕様の発売にはまだしばし時間がかかりそうだが、198ps仕様は45万円前後で発売予定だ。

<ドライサンプ・キット>

シグマオートモーティブが開発した4A-G用のドライサンプ化キットは、オイル系のキャパシティをグンとアップしてくれるから、チューンドカーには最高の武器だ。取り付けも特別な改造も必要なく、シリンダーブロックを一切加工せずに装着できるのも嬉しい。パーツの質感も思わずうなってしまうほどマニアックで、十分に満足させてくれる。

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ラリー/ダートラ界待望のミッドシップ、そしてスーパーチューンド号・・・MR2チューニングはまだスタートしたばかりです! 次回その3では、OPTがシグマオートモーティブと共同開発するスーパーMR2の一次仕様を紹介します。

[OPTION 1984年10月号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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