【ジュネーブモーターショー2018】VWの「I.D. VIZZION」は、EV&自動運転を掲げるだけでなくデザインの将来像も示す

同コンセプトカーの全長は5.11m、システムパワーは225kWで、最高速度は180km/h。111kWhのリチウムイオンバッテリーにより、ブレーキ回生を活用すると航続可能距離は最大665kmに到達。モーターを2つ搭載し、駆動方式は緻密な制御が可能な4WDになるそう。

さらに、デザインの面でもフォルクスワーゲンの未来像を示しているそうです。すでにGMがステアリングのないコンセプトカーを披露していますが、「I.D. VIZZION」もステアリングホイールや目に見える操作類などが存在せず、新しい世代のインパネ、キャビンとして提案されます。

運転をはじめとした各種操作や、ナビも自動的に行われることで、乗員は走行中の時間を自由に使うことが可能。具体的には、乗員によるボイスコントロールやジェスチャーコントロールを介して、バーチャルホストとコミュニケーションを取るという仕組み。バーチャルホストは、デジタルエコシステムに完全に組み込まれることで、乗客の個人的な好みを学習し、各乗員に個別に対応するとしています。

さらに「I.D. VIZZION」は、フォルクスワーゲンによる完全な電気アーキテクチャーである「MEB」の大きな可能性を示すコンセプトカーとしています。このアーキテクチャーは、将来の電気自動車の技術的な基盤となり、適切なコストで長い航続距離を可能とし、最大のスペース効率を実現するという意欲的なモデル。

フォルクスワーゲンでは、2020年にコンパクトEVの「I.D.」を発売し、その後間もなく電気自動車でありSUVである「I.D. CROZZ(クロス)」、現代のタイプⅡである「I.D. BUZZ(バズ)」が続くとしています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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