さらに、ダミー人形も1体数千万円から、最新のモデルによっては数億円もするダミーが複数必要になりますから「ガシャーン」と単にぶつけているように見える衝突実験の映像などの裏側には、膨大なコストと、長い準備期間が必要だったわけです(もちろん、その後も検証も)。
CAEではユニットごとの特性目標が設定され、フルカーのCAEを経て、個別車種開発の実車衝突試験に進みます。骨格の決定はほとんどシミュレーションで行われるそうで、車体に関してはCAEがとくに得意とする領域だそう。
CAEを組み合わせながら、エアバッグの展開など高精度を求められる領域などで、実車衝突試験で確認していくという手順になるようです。もちろん、エアバッグの展開やベルト非装着の小柄乗員の乗員拘束性などもCAE技術レベルの領域で確認。実車の衝突状態を再現できます。
(文/塚田勝弘 写真・図/マツダ)
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