【新型レクサス・LS試乗】新型LSの目指す姿を具現化できた500と、今後の熟成に期待したい500h

今回試乗したのはLS500hエクスクルーシブ、LS500 Fスポーツ、LS500エクスクルーシブAWDの3台。新型レクサスLSのテーマである世界最高峰のハンドリングによるエモーショナルな走りが具現化されていたのは、LS500 Fスポーツでした。

Fスポーツは上下、ピッチ、ヨー、左右、前後、ロールというクルマの6つの動きを制御するアクティブスタビライザー付きのVDIMを搭載。幅広い速度域で意のままの車両応答性と自然なロールを実現。そしてアクティブスタビライザーによってフラットな姿勢を維持してくれます。

LS500Fスポーツの高いハンドリング性能は全長5mを超える大きなボディを操っていることを忘れてしまうほど機敏なものとなっています。新設計された3.5LV6ツインターボエンジンもレスポンスが鋭いだけでなく、重量のあるLSのボディを軽やかに走らせることができます。

一方、LS500hは先代の5LV8+モーターから3.5LV6+モーターへとパワートレインが変更されたこと。加えて、空力特性の向上したボディによってエンジンが始動した際のエンジン音が車内へ侵入してくることが気になるポイントでした。

そしてラグジュアリー仕様のエクスクルーシブはガソリン車、ハイブリッド車ともに走行中の微少な振動が気になります。リアシートに座ってリアモニターやスマートフォンを見てみると、その微少な振動によって疲労感を感じました。これは新型LSが装着したランフラットタイヤをまだ十分に履きこなせていないということかもしれません。今後のサスペンションの熟成が待たれるところです。

注目の先進安全装備ではレクサスセーフティシステム+Aを搭載。自動運転につながる高度運転支援技術「レクサスコドライバー」を搭載することで、ドライバーの方向指示レバー操作が合図となり、周囲の道路環境を監視し、最適なタイミングで操舵、加減速を行い車線変更してくれます。またリアシートだけでなく、フロントシートにもマッサージ機能が装備されるなど極上の快適性が実現。まさに日本のおもてなしが具現化されたフラッグシップセダンと呼べるクルマに仕立てられています。

(萩原文博)

 

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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