【東京オートサロン2018】刺激的なタイヤを作り続ける、日本生まれアメリカ育ちの隠れた巨人・ニットータイヤ

東洋ゴムグループの一員でもあるニットータイヤは日本で生まれたブランドです。しかし、現在はその活動拠点をアメリカに置き、独自性のあるブランドとしてオフロードビークルユーザーなどを中心に高い支持を得ています。

ニットータイヤはタイヤを消耗品というネガティブなとらえ方ではなく、嗜好品として位置づけることを目標に製品開発を行っています。スピーチをした社長の水谷友重氏は「新車の新品タイヤを付け替えてもらえるようなブランドにしたい」とその心意気を語りました。

かつてアメリカのオフロードタイヤはバイヤスタイヤばかりで、耐久性も1万km程度しかなかったそうですが、ニットーはラジアルタイヤでオフロードタイヤを実現、6万kmオーバーの耐久性を実現しました。また、ラジアルタイヤでは難しいとされたボリューム感あるサイドウォールデザインも可能にし、アメリカンオフローダーの心を一気につかまえました。

今回の展示では、アメリカでもっとも過酷と言われるオフロードレース、キング・オブ・ハマーズに参戦しているマシンを展示。このマシンにはトレイル・グラップラーと呼ばれるタイヤが装着されていました。

そのほかにも未来的なトレッドデザインが施されたラグジュアリースポーツタイヤ「インヴォ」や、独自のトレッドパターンでオンロード性能を向上した「NT420S」なども展示。独特の世界観が醸し出されていました。

 

(諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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