【各車それぞれのペースで疾走、果たしてリーディングランナーは!? 】
一方、信号がうるさい16号線を走りきった後、関越を前橋ICまでメーターを振り切って飛ばしたコロナは、4時には長野の手前にさしかかっていた。18号はトラックが多い。流れは約80km/h。みんなけっこうなペースで流している。片側1車線だから、見通しの効くところではずっと右側通行だ。120km/hオーバーでブッ飛ばすのだから、高速道路とさして変わらない。スピードを出さないとかえって眠気が襲ってくる。
RX-7は快調に飛ばす。走行ノイズが小さいというのもいい。寝静まった街中でも心置きなくアクセルが踏める。たとえ、200km/hオーバーの最高速を誇るシャンテであっても、大町の市街を150km/hで走ることはできないだろう。その排気音からして・・・。
北アルプスの内懐を縫うこのルートは、さすがに深夜ともなれば冷え込みがキツイ。その寒気がモト・ライダーの身体に突き刺さる。また、刀のライディングポジションは決して楽ではないのだ。クラッチは応急修理したものの、エンジンは依然不調。が、いずれにしてもこの手の道を夜間、4輪ペースで走ることはキツイ、というより無謀だ。
荒れた路面と部分改修でつぎはぎの道路である。ストレートでも油断できない。4輪ならば「ちょっとハズンじゃった」で済むところが、2輪はそうはいかないのだ。マージンを取って、常に最高速100km/h程度におさえて走るようにする。
もうすでに、山の端が白んできている。シャンテは小牧ICで高速を降り、ひたすら41号線を北上していた。ハイパワーなベビーギャングを駆る楽しさは、やっぱり一般道のほうがいい。「とにかくイけばおしまいだナ」との覚悟を要する高速走行は、精神的にキツイ。短時間なら話は別だろうが。しかし、41号線にはなぜか開いているスタンドが無い!? ついに、予備タンクの虎の子18Lを給油する。