さてCX-8最大の特徴である3列のシートを見ていこう。1列目はCX-5に近いもの。2列めはCX-5にない前後120mmのスライド機構を有してる。ちなみにここは独立2名がけのキャプテンシートと3人がけのベンチシートから選択可能だ(ちなみに室内長はCX-5の1910mmに対して2690mmと大きく伸びている)。
3列めのシートは全車50:50の分割可倒式で荷室を好きにアレンジできるもの。
その居住空間は身長173cmの記者が1&2列めを余裕をもってセットしたうえでも広いものだった。
ヘッドスペースが指2本ぶんほどしかなく、床面が高いことから膝位置が高くなってしまうことを除けば肩&座面周りも余裕たっぷり。試しにここでカップ麺を食べてみたが、箸を持つひじが張り出す横方向、麺を上下に動かす前方縦方向ともにまったく障害はなかった。
マツダはプレマシーやビアンテといった3列シートミニバンの次期モデル開発を行わないことを表明しており、そのユーザー層をCX-8で取り込みたい意向がある。乗る前は正直「SUVの3列シートで代替できるかなあ」と懐疑的だったが、実際に乗って食事までした今なら「中距離までならフル乗車でいけますよ」ときっぱり言える。
(文・写真/ウナ丼)