80~90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第18回は、乗用車的なクオリティを大型ボディで表現した、マルチパーパスRVに太鼓判です。
ライバルのパジェロがバブル期のクロカンブームを牽引、モデルチェンジで高級路線を進める中、1991年、ボディを拡幅しながらも、単なる上昇基調ではない独自の存在感を目指したのが2代目ビッグホーンです。
ショート、ロングボディとも均整のとれたプロポーションが秀逸。張りのある面は極めて高質で、広いドア面をしっかり支えます。一方、厚みのあるエンジンフードや大型一体バンパーは、RVとしての力強さを出しつつも過大な表現を避け、ボディに一体感を与えるもの。
異形角型ヘッドランプとシンプルなグリルの組み合わせは非常に端正で、グッドプロポーション、プレーンな面との相乗効果により、このクルマにいい意味での乗用車感を醸し出します。