【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第18回・シックで重厚な高級感をRVに。 いすゞ・ビッグホーン(2代目)

さらに、ロータス仕様のグリーンマイカなど、センスのいい2トーンのボディカラーは、ボディにシックかつトラッドな雰囲気も与え、単なる高級化とは異なる個性を生み出します。

インテリアも同様にシックなイメージで配色しつつ、立体感のあるインパネや厚みあるドアトリムがアクティブな印象も確保。スポーティなステアリングやシートは独自の世界観を作りました。

1745ミリへの拡幅はバブルを反映するものですが、しかし安易な高級化に陥らず、乗用車的なクオリティで普遍性を感じるボディは、どこかピアッツァやFFジェミニに通じるもの。

デザインフィロソフィ「HEXA-POD」を掲げるいすゞは、現在でもプレーンでシンプルなデザインを標榜しています。過剰な表現が少なくないいま、ここに学ぶべきヒントが隠されているのかもしれません。

●主要諸元 いすゞビッグホーン ロング ハンドリング・バイ・ロータス (5MT)
形式 Q-UBS69GW
全長4660mm×全幅1745mm×全高1840mm
車両重量 1980kg
ホイールベース 2760mm
エンジン 3059cc 直列4気筒ターボディーゼル
出力 125ps/3600rpm 28.0kg-m/2000rpm

(すぎもと たかよし)

この記事の著者

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すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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