東京モーターショーに出展されるコンセプトカーから、各社注目車をピックアップ。担当デザイナー氏に速攻インタビューを試みました。第6回はスバル VIZIV PERFORMANCE CONCEPTです。
── まず、今回のコンセプトについて教えてください
「VIZIVシリーズは、従来SUVでアクティブライフや家族との時間、安全を表現してきましたが、今回は原点に戻って走る楽しみをテーマに、スポーツセダンとしてまとめました」
── フロントは従来のスバル車のイメージを残しつつ、より前進するイメージです
「今回は、全体に軸を前に傾けたデザインにしています。グランドツーリングというよりも、スタートダッシュのイメージですね。そこでフロントノーズも前に出し、低く構えたわけです」
── キャビンの形状はかなり現実的に見えます
「通常、こうしたコンセプトカーの場合はキャビンを思い切り薄くするような手法が多いのですが、スバルはそれはしない。しっかり乗員が乗れる空間を意識しつつ、その上で滑らかなルーフにしています」
── 大きく張り出したフェンダーは今後の方向性を示していますか?
「はい。ただ量産車ではサイズが限られますので、今回のリアのように、ボディを絞ることでフェンダーを強調する手法をとりました。そこにリアランプが乗り、スタンスのよさを出しています」
── ホイールアーチに角を持たせた表現が特徴的です
「まず、今回はホイールアーチ自体が空力パーツになっていて、凸部を設けて空気を整流したり、ホイールハウスの空気を逃がす構造にもなっている。その上で、前進するイメージとして、六角形を前に倒したようなカタチにしました」
── サイドグラフィック後端の蹴り上げが意外に利いていますね
「これまでSUVのVIZIVでは、ダイナミック&ソリッドのソリッドが前面に出ていたのですが、今回はダイナミックさを出そうと。余計な線は入れたくはないですが、ちょっとした動きから表現できると考えました」
── 本日はありがとうございました。
(語る人)
株式会社スバル
商品企画本部 デザイン部 主幹
河内敦 氏
(インタビュー:すぎもと たかよし)
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